掲載日:2009年11月18日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
ヤマハのマジェスティからはじまった1990年代半ばのビッグスクーターブームの中、これまで実用向けモデルが多かったホンダもついに本腰を入れ始めました。まずはフォーサイトを導入しましたが、ライバルに対してもう一つの潮流を作り出すことはできませんでした。しかし、そこで引き下がるホンダではありません。コミューター色が強い競合車種に対して、スポーティな要素を強めることで差別化した「フォルツァ」がデビューしたのです。このモデルの最大の特徴、それはこれまでのビッグスクーターとは違い、スポーツバイクの様式を積極的に取り込んだスタイリング。オートマチックには不要とされたタコメーターを装備するほか、当時のスーパースポーツを意識したデュアルヘッドライト、リアまわりを引き締める4連テールランプなど、現在のビッグスクーターに繋がる基本を作り上げました。また、フロントホイールを13インチとし、前後連動ブレーキを備えるなど、高い走行性が与えられていたのも特徴です。同時期にモデルチェンジしたライバル車には人気で一歩及ばなかったものの、フォルツァの登場でブームがさらに盛り上がったのは事実。国内ビッグスクーターの歴史において非常に大きな存在感があるモデルと言えます。
さて、中古車市場の方ですが在庫の数はそれなりとは言え、ライバルや後継モデルと比べると選択できる範囲はあまり広くありません。また、当時は今ほどカスタム熱が高まっていなかったため、いわゆるMF10型のフォルツァに比べるとパーツラインナップは少なめです。しかし、車体が10kg以上軽くパワーもより低回転から出るようになっていたため、走りでは決して劣るものではなく、むしろ過剰装備で重くなった現行車より元気なほど。ビッグスクーターの利便性だけでなく、走る楽しみも味わえるモデルとして考えれば、フォルツァは魅力的な1台と言えるのではないでしょうか。
「ニュースタイリッシュスポーツ」をキーワードにデビュー。250ccクラスのビッグスクーターでタコメーターをはじめて導入したほか、スポーティな要素が随所に取り入れられている。2灯式ヘッドライト+スポーツバイクイメージのはしりとも言えるモデルで、以降のビッグスクーターのスタイルに大きな影響を与えた。
発売してからわずか4ヶ月で、上位モデルに位置するフォルツァSが導入される。こちらは環境に配慮したアイドルストップ機能と、軽2輪クラスでは初となるABSが装備されている。また、2001年にはさらに追加モデルとして、トップボックスを備えるT/STが設定され、全4車種がラインナップ。
以前より指摘されていたシート下トランクスペースの容量を解決するため、2002年にモデルチェンジを敢行。5.5リットル拡大されたことにより、B4サイズのアタッシュケースの収納を可能としている、また、ガソリンキャップやシート表皮、チケットボックス形状など細部に渡って熟成がすすめられた。
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