

掲載日:2014年12月15日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/田中 宏亮
フロントマスクはウインドプロテクション効果を高める大型サイズのものを標準装備。ヘッドライトはV字型のマルチリフレクター仕様が備わっている。
かなり手前に引っ張られているプルバック型ハンドルバー。背筋を伸ばしたまま手を添えるだけで十分なポジションが嬉しい。
ハンドル左側のスイッチボックス横には、停車時にバイクをしっかりブレーキングするサイドブレーキ機能が備わる。このフック型レバーを手前に引くと、バイクはびくともしなくなる。
DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)の要であるハンドル右側のスイッチボックス。手前にやや出っ張ったスイッチには、ニュートラルの【N】、ドライブモードの【D】、スポーツモードの【S】があり、走行中でも親指でカンタンに操作できる仕組みとなっている。
DCTのスイッチを切り替えるごとに、スクリーン内に設置されたモニターの右側にドライブモード時とスポーツモード時、それぞれの状態が表示される。ちょうど速度とギアの表示が隣同士なので、違いを見比べながら走れるところも面白さのひとつ。
オートマチックとミッションを切り替えるスイッチは、右側スイッチボックスの前部に設置。
ミッションに切り替えた際は、こちらのプラススイッチとマイナススイッチでギアを換えていく。このいずれかを押すだけでも、先ほどの切り替えスイッチなしでミッションに変更することができる。
フューエルタンク上部のシェルターには小物などを収納できるスペースが確保されている。12リットルという容量はクルーザーとしてはやや物足りないが、それを補って余りある燃費の良さは無視できない。
快適なロングライドを約束するダブルシート。股間部分をスリムにしながらライダーの体を受け止める座面は大きく保たれており、硬すぎない素材によってツーリング時の負担を軽減してくれる仕様になっている。
前後17インチ仕様のキャストホイールが備わった足まわりはスポーツモデルのそれ。フロントブレーキはシングルディスクながら、排気量がリッターではないのでストッピングパワーは“必要にして十分”なもの。
排気量 669cc の水冷4ストローク4バルブOHC直列2気筒エンジン。かなりマッシブな印象だが、そのライドフィールは実にマイルド。吹け上がりもシャープなので、無理のない軽快な旋回性を楽しませてくれる。
クルーザーモデルとしてのアイデンティティか、ステップ位置はフォワードコントロールとされる。“踏み込む”というよりは“踏みつける”感じの力の入れ方になる。
価格(消費税込み) = 92万5,560円
※表示価格は2014年12月現在
ホンダが提唱する新しいクルーザースタイルの具現車。デュアル・クラッチ・トランスミッションを操ることでその特性を引き出してやれば、新しいツーリングの世界が切り開けるミドルクルーザーだ。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク4バルブOHC直列2気筒
■総排気量 = 669cc
■ボア×ストローク = 73.0×80.0mm
■最高出力 = 35ps(48kw)/6,250rpm
■最大トルク = 60Nm/4,750rpm
■トランスミッション = 6速
■サイズ = 全長2,255×全幅840×全高1,165mm
■車両重量 = 234kg
■シート高 = 720mm
■ホイールベース = 1,530mm
■タンク容量 = 12リットル
■Fタイヤサイズ = 120/70ZR17M/C (58W)
■Rタイヤサイズ = 160/60ZR17M/C (69W)
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