

掲載日:2011年03月15日 試乗インプレ・レビュー
ブルバード400がマイナーチェンジした。タンクからリアフェンダーにかけ低く流れるようなスタイリングに、スズキ製クルーザーのトップエンドモデル「M109R」(輸出用1800ccモデル)をイメージさせるビキニカウルを装着。倒立フロントフォークやアルミキャストホイールを持つ足まわり、45度水冷Vツインから車体右側に伸びる2本出しマフラー、そのフォルムは見るからに堂々と力強く、強烈な個性を放っている。
インナップに加わったのは2005年3月のこと。スズキの400クルーザーはイントルーダークラシック400が存在していたが、そちらはその名の示すとおりディープフェンダーやステップボード、装飾のあるサドルシートなどビンテージテイストを漂わす、いわばクルーザーの王道路線。それに対しブルバード400は、キャラクターの異なるハイパフォーマンス系路線を歩み、’05年以来2本立てのラインナップを形成している。
なお、ブルバード400発売開始当時のメーカーリリースには『ブルバード=BOULEVARDとは、英語で「大通り」を意味し、都会的で新しいコンセプトのアメリカンモデルのイメージにマッチすることから命名した。』と車名について説明されている。2001年に生産が終了した日産の名車「ブルーバード」(BLUEBIRD)と関係ないのは、言うまでもない。
エンジンはイントルーダークラシック400と同じ、ボア65.0×ストローク60.2mmのSOHC V型2気筒4バルブエンジンを搭載。念のためにスペック表を見比べてみるが、33PS/8,000rpmといった最高出力や6,000rpmで33N・mを発生する最大トルク、5段のギヤレシオなどはまったく同じ。違いはスタイリングとその装備となるが、ブルバード400は今回のマイナーチェンジで、シリーズのフラッグシップモデル「M109R」のイメージを受け継いだビキニカウルやリアフェンダー、テールランプを採用し、キャラクターの違いをより明確化。これによってイントルーダークラシック400の個性もさらに際立ち、よりいっそうの差別化が図られている。
細部を見ていくと、ビキニカウルの形状に合わせたクロームメッキ仕上げの扇形スピードメーターが採用されているほか、クランクケースカバーにメッキパーツが施されるなど、各部の質感を高めていることがわかる。また、タイヤサイズ(フロント130/90-16、リア170/80-15)に変更はないものの、リアタイヤの迫力が増している。これはテールエンドが跳ね上がったボリューム感のあるリアフェンダー(ボブテール)をやめ、スリムなリアフェンダーを採用したことでタイヤの太さをよりアピールする視覚的効果によるものだ。そのリアフェンダーにはLEDのテールランプが埋め込まれ、被視認性を飛躍的に向上。新しさに満ちあふれたフォルムを演出している。
車体色は、新たに銀「オールトグレーメタリック」を採用し、黒「パールネブラーブラック」と合わせて全2色とした。M109Rにはキャンディマックスオレンジという派手なカラーリングも設定されているので、ブルバード400にもぜひ導入して欲しいと勝手ながら思う。
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