スズキ ブルバード400
スズキ ブルバード400

スズキ ブルバード400 – 強烈な個性と力強さを併せ持つ

掲載日:2011年03月15日 試乗インプレ・レビュー    

スズキ ブルバード400の試乗インプレッション

スズキ ブルバード400の画像

ゆったりとしたクルージングもこなしつつ
ときにはハイパフォーマンスで凶暴に

身長175cmのテスターが跨ってみると、ヒザがしっかり折れ曲がり足つき性に不安はない。シート幅も見た目ほどなく、すんなりと足が地面におりる。ライダーが跨りやすいよう、シート形状も今回見直されているようだ。問題はフォワードコントロールのステップとドラッグバーを組み合わせたときに生み出されるライディングポジションで、上半身が前傾し、足は大きく前に投げ出すという、体が“くの字”になるパターン。乗る姿はワイルドでカッコイイが、たいてい1時間もすれば不自然な姿勢に体が悲鳴をあげることが多い。

しかしその不安は見事に裏切られた。ハンドルは手を出した近いところにあり、体は前傾ではなく、若干猫背になる程度。長いライザーが大きく折れ曲がり、ハンドルをライダー側に引き寄せてくれているのだ。ステップも日本人の体格に合わせているのだろう、前過ぎない自然な位置。大柄な車体に見合った堂々としたポジションでありながら、コンパクトな程良い姿勢といえるだろう。

スズキ ブルバード400の画像

車ビキニカウルにスッポリ収まったスピードメーターはメッキカバーが付き、デザインも近未来的。メーター内には、オドメーター・ツイントリップメーター・時計・燃料計を表示する液晶ディスプレイを内蔵。各種インジケーターランプはタンク上に配列されている。フレームのネック部分はケーブルが見えないようカバーがされており、キーを差し込むイグニッションはこの部分にある。

クルーザーの場合、発進するとエンジンを引っ張らずにどんどんギアをかき上げてトップギアでドコドコとクルージングを楽しもうとするが、ブルバード400の水冷Vツインも心地よい鼓動感でその要望に応えてくれる。スラッシュカットタイプのデュアルマフラーが奏でる排気音も歯切れがあり心地いい。ただし、さすがに4バルブエンジンで、高回転までガンガン回して走るのも楽しい。高速道路ではトップギア5速での巡航に飽きてくると、追い越し車線に飛び出しアクセルをワイドオープンしたくなる。パフォーマンス・クルーザーと謳っているだけあって、本領発揮はここから。レーンチェンジもクイックで思う通りキビキビ走り、倒立フォークと16インチの足まわりがもたらす運動性能の高さは、ワインディングでも生きてくる。フロントブレーキを積極的に使えるネイキッドモデルのフィーリングにも近く、クルーザーに不慣れな人でも違和感なく乗れるだろう。ゆったりとしたクルージングも楽しめ、ときにはハイパフォーマンスも味わえる。これを400ccで実現しているのには、頭が下がるばかりだ。

スズキ ブルバード400の詳細写真は次ページにて

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