掲載日:2019年08月18日 プロが造るカスタム
取材協力/岡田モータース記事提供/ロードライダー編集部 ※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2018』に掲載された内容を再編集したものです。
サーキット走行を想定して組まれたZ1100Rカスタム。Z1100GP後継のGPz1100のエンジンをFI(dfi)=フューエルインジェクションからキャブレター仕様に変更して搭載、1984年に販売された1100Rがベース、という時点ですでにレア感が漂う。
「排気量は1,200ccありますが、大排気量車にありがちな低速でのギクシャク感もなく下から上までストレスなく吹け上がります。サーキットでは1万回転を超えてもまだ回りますが、1万500(回転)をレブリミットに設定してますので、それ以上は確認していません(笑)」(岡田モータース代表・岡田さん)
ホイールは前後17インチ化されているが、ステム、リアアームともウイリー製に変更することでホイールベース、アライメントを理想化。走る、曲がる、止まるの三拍子揃った仕上がりになっている。気難しさなどは微塵もなく、サーキット走行そのままのセッティングでツーリングにも使えるほどというから驚きだ。
気になるエンジンはSOHC製ピストン、ヨシムラST - 2L中空カム、STD新品バルブにヨシムラバルブスプリングなどで組まれており、燃焼室、ポートの加工も段付き修正程度。高低差も大きく全開度も高いオートポリスを走ってまったく不足を感じさせないパワー、ハンドリングを持つ車両であることを意識させるものは、乾式クラッチくらいと言っていいかもしれない。だが中身は絶妙のバランスでチューニング(調律)されているのである。