掲載日:2026年07月08日 プロが造るカスタム
取材協力/apr 取材・写真・文/ガスグラフィックス

ビッグスクーターカスタムの基礎を作り、ブームを最も加熱させた車種は、歴代のヤマハ・マジェスティシリーズである。これについて異論を挟む人は誰もいない。その各車種の中で、 “ニューマジェ”や“4D9”と呼ばれた第三世代が誕生して、来年で20周年を迎える。最終型でさえもすでに10年前の車両。絶対的な個体数は多くないが、中古車としてとても買いやすい価格帯となっていることもあり、今回は当時の最新パーツが投入されたこの第三世代のライトカスタムスタイルを、2台続けて紹介していきたい。
この限りなくノーマルに近いスタイルは、2007年にapr(エーピーアール)が手掛けた車両だ。2026年のスーパーGTでは、apr LC500h GTとapr GR86 GT。スーパー耐久では、レクサス RC F GT3を使って参戦と、同社は言わずと知れた国内のレーストップコンストラクターである。そんなaprが、当時はエアーサスペンション(DC-AIR)やマフラー、4輪ホイール装着のボルトオンキット(ビッグフット)といったビッグスクーター用パーツを、精力的に作り続けていたのだ。
車両には、当時開発したばかりの4D9マジェスティ用DC-AIRとジキルマフラーが装備されている。2007年当時、ハードカスタムの定番としてエアーサスペンションの装着はもはや当たり前だった時代。同社は、この新型マジェスティ登場後、いち早く専用品の開発に着手し、ユーザーが望んだ新製品を世に送り出したのだった。

デモ車として、外装はノーマルのままでお披露目したのは、そのエアーサスペンション装着による車高の変化を、実感してもらうためだ。余計なカスタムが施されていないため、DC-AIRの効果がどれほどのものなのか、一目瞭然だ。ジキルマフラーも含めて、これらの製品はすでに廃盤となってしまっているが、たまにネットオークションに出回ったり、カスタムされた中古車に装着されて販売されていることを見かけることがある。
また、aprとしてはビッグスクーター用パーツの開発販売はすでに終了しているが、同社でこれらの担当をしていたスタッフさんが独立し、現在は神奈川県愛甲郡にて「ADIO(アディオ)」(https://adio.co.jp/)というお店で関連業務を正式に引き継いでいる。これらの製品についての技術やノウハウが豊富なのは間違いないので、スクーター乗りの皆さんは覚えておくといいだろう。

DC-AIRは、エアータンクやコンプレッサー、作動のためのスイッチや各システムがセットとなり販売されていた。この車両では、シート下ラゲッジスペースに、それらの構成パーツを収納、設置している。

4D9マジェスティはモノサスのため、エアーサスペンションのシリンダーも単体となる。この車両ではローダウンまでだが、フレーム着地を目指したりと、どこまで落とすかはカスタムビルダーの腕の見せ所だ。

DC-AIRと同時期に開発販売されたジキルマフラー。音量の変化が楽しめるという画期的な製品だった。

エアーサスペンション装着のための専用フロントスプリングも開発販売していた。ノンエアロで完全ノーマルの外観のローダウンスタイルは見かけることがほぼないので、とても興味深い。









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