

取材協力/ハウスロッカーズ
掲載日:2009年06月15日 絶版大好きショップ探訪
この記事はZeppan BIKES 2号掲載の記事を再編集したものです。
ハウスロッカーズ。CB750Kシリーズのチューニングに並々ならぬ情熱を注ぐオーナーが主宰するスペシャルショップである。代表の柳沢さんは、初めてCBを買った17歳のころから54歳になる現在まで、なんと37年間ひたすらCBのチューニングを続けてきた(!)という根っからのフリークだ。1983年に現ショップの前身となる「ロッカーズ」を立ち上げ、1987年から現在のハウスロッカーズとしてCBの可能性に挑み続ける、熱い人なのだ。若い頃から走ることが大好きで、マシンをチューニングしてはワインディングやサーキットに持込んで走りこむ人でもある。かつては筑波のサンデーレースへCBで参戦、幾度と無く表彰台に上った経歴も持つ。
「いじり始めてもう長いけど、今の時代はスゴイよ。昔はパーツを作りたくても出来なかった。でもさ、今なら昔よりずっと高品質で出来ちゃう。当時の苦労を考えたら安いもんだよ」と自身のチューニング論を語る。車両を見ての通り、当時なかった技術をCBに取り込むことに躊躇は無い。それは昔から追い続ける理想が変わらないから。柳沢さんにとってCBのチューニングは、17歳の時から続く現在進行形でしかないのだ。店を訪れるオーナーたちもそんな経験豊富な同店に絶大の信頼を寄せている。レストアもやるが、カスタムの依頼も多い。ただ最近ではキャブ交換とディスクローター交換程度に留める人も多いとのこと。「φ32のTMRを入れてもノーマルのVM(φ28)より燃費が良いんだからびっくりしちゃうよね(笑)」。もちろんこれは柳沢さんの経験が成せる業である。
これから車体に何かしら手を入れたいという人にとっては、こんなに頼りになる人はいないだろう。例えば当時モノの定番ボアアップキットを使う点での注意点、流用パーツを使った足回りのチューニング手法についても、その効果やセッティングの勘所まで、「経験」というデータの蓄積は大きい。逆にだからこそノーマルCBのセットアップにも鋭い感覚を持つ。基本的にどんなにいじってもノーマルスタイルに敬意を払い、CBのアイデンティティを失わない車体を好む柳沢さんだが、現在はCBをベースにしたスクランブラー「SL750」の製作も水面下で行っているとか。
ハウスロッカーズ
オーナー 柳沢さん
取材日直前にも愛車で奥多摩まで走りに行ったという柳沢さん。「目の前に最新のスーパースポーツがいたから、ついつい追っかけちゃってさ・・・」と楽しそうに話す。結末は皆さんの想像通り。
極上のノーマル車とフルチューン車が並ぶハウスロッカーズ。この振れ幅の大きさも面白い。CBに対する情熱は昔からずっと変わっていないどころか、年々ヒートアップしているかもしれない。
豪快という言葉が良く似合う柳沢さん、40年近くCBで遊んできても、まだまだやりたいことはたくさんあるらしい。ノーマルを維持したい人、カスタムでアップグレードしたい人、どちらのタイプのオーナーにもアドバイスができるハウスロッカーズ。経験豊富なCBの先輩はいつでも気さくに悩みを聞いてくれるはずだ。
オリジナルの形状を踏襲しつつ、タンク底面をフラッシュサーフェス化したこだわりのオリジナルアルミタンク。大幅な軽量化を実現している。価格は19万円。
TMRで吸気効率を高め、エキゾーストはチタンのオリジナル。バッフル形状、4本出しのレイアウトは、オリジナルCBに対する柳沢さんなりのリスペクト。
幾度と無くCBのエンジンをバラし、チューニングしてきた柳沢さん。あらゆる可能性を模索しながらCBのエンジンと向き合う日々はこれからも続く。
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