RZ250 YAMAHA
文/土山 亮  写真/絶版バイクス編集部
取材協力/ランナー

RUNNER / ヤマハ RZ250

掲載日:2009年07月17日 絶版大好きショップ探訪    

この記事はZeppan BIKES 2号掲載の記事を再編集したものです。

RZ一筋10数年
パーツ・車両の在庫数は世界一!?

レーサーTZの血統を受け継ぐマシンとして1980年にデビューしたRZは瞬く間に大ヒット、当時多くの若者がその圧倒的なポテンシャルに酔いしれた。しかしそのRZもデビューから既に25年以上が経過、もはや立派な旧車の部類に入る。そうなると心配なのは、他の絶版車と同じく部品のやりくりと頼れるショップの有無である。千葉県の鎌ヶ谷市に店舗を構えるランナーは、数少ないRZ専門店だ。レプリカブーム全盛の87年にバイクショップを始めた我妻さんは、10年ほど前にショップをRZ専門に切り替えた。当時はRZにTZRの足回りを組み込んだりするカスタムが全盛期だったこともあり、とにかくRZのベース車とドナーとなる車両を買い集めていたという。カスタム手法やトータルバランスの良さで、ランナーの名は一躍全国区となったが、最近は激しいカスタムよりもノーマル+αのスタイルが人気になってきているらしい。

「いまお問い合わせを頂くお客さまは、当時のRZに何かしら思い入れを持つ方がほとんどで、ノーマルに近い形で乗りたいという方が多いんですよ。中にはフルカスタムのRZは持っているからノーマルのRZを…という方もいらっしゃいますけどね(笑)」。当時から改造されることも多かったRZをノーマルのスタイルにレストアするには、部品やベース車入手でかなり苦労しそうだが…。「うちはまったく大丈夫ですね。1980年代から車両を買い集めていたから、車体各部のパーツは相当数の在庫があります。みなさん僕がたくさんパーツを持っていることをご存知で、全国のRZオーナーさんから部品の問い合わせが入りますよ」。

特別に倉庫の「一部」を拝見させてもらったが、外装からハーネス、エンジン、ステップなど大物小物含めておびただしい数のパーツが整然と並んでいた。しかし我妻さんはフォークインナーチューブ、ハンドル、デカール、リアフェンダーなど、オリジナルパーツの開発・販売も手がけている。「RZのことならココに聞け」と全国のオーナー知られる同店だからこそ、先を見越した動きでバックアップに努める。「今後のことも考えて、メーカーから入手できなくなったものは、積極的にリプロ化を進めています」冒頭でも述べたように、絶版車と長く付き合うためには、必要パーツの確保が絶対条件だ。直す技術を持っていても、パーツが無ければどうにもならない。だがランナーにはRZ専門店として積み重ねた実績と膨大なストックパーツ、そしてこれまで築き上げたネットワークがある。車両探しやトラブルで行き詰ったら、やはりその道のプロに聞くのが一番。ランナーは「RZの駆け込み寺」なのだ。

ランナー代表の我妻さん(右)と
メカニックの長嶋さん(左)

エンジンや足回りのOH、セットアップなどRZで困ったことがあれば気兼ねなくどんどん相談しよう。必ず答えが見つかるはずだ。

まさに圧巻!の品揃え。RZシリーズの在庫がこれほどまでに豊富なのは世界的に見てもランナーだけだろう。レストア車からカスタム車まで常時20台以上のRZが並ぶ。

ヤマハ RZ250 Detail Check!

RZカスタムでは定番のTZ風カスタムもランナーが手がければこの通り。現代的な足回りを流用する前後17インチ仕様のカスタムから当時風カスタムまでカスタムの振れ幅も広い。

RZカスタムでは定番のTZ風カスタムもランナーが手がければこの通り。現代的な足回りを流用する前後17インチ仕様のカスタムから当時風カスタムまでカスタムの振れ幅も広い。

ランナーで美しくレストアされたガソリンタンクの数々。在庫数にも驚くが、そのクオリティの高さも折り紙つき。同店ではリプロデカールも各色ともに多数在庫している。

ランナーで美しくレストアされたガソリンタンクの数々。在庫数にも驚くが、そのクオリティの高さも折り紙つき。同店ではリプロデカールも各色ともに多数在庫している。

エンジンOHでも定評のある同店。ファクトリーではちょうどリビルドしたエンジンのチェックを行っていた。美しい仕上がりのエンジンだが、塗装方法にもかなり拘りがあるようだ。

エンジンOHでも定評のある同店。ファクトリーではちょうどリビルドしたエンジンのチェックを行っていた。美しい仕上がりのエンジンだが、塗装方法にもかなり拘りがあるようだ。

ショップ情報

住所/千葉県鎌ヶ谷市東初富4-1-29

電話/047-444-8939

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