伊豆半島ツー

掲載日:2009年02月27日 ツーリング情報局関東エリア    

日帰りで駆け抜ける
伊豆半島ツーリング

こんにちは、編集部のターミーです。そろそろ寒さが本格化し、真冬のフル装備で走らなければ辛い季節になってきました。しかし、雨が降ろうが雪が降ろうが年中走り回る私は、冬でもツーリングに出ちゃいます。寒さが少々辛くても冬は空気が澄んでいて景色が綺麗なので、むしろお気に入りの季節なんです。さて、そんな冬のツーリングの目的地に選んだのは伊豆半島。本当は夏に走りに行こうと思っていたのですが、気が付けば冬になってしまっていました。伊豆半島は関東では定番のツーリングスポットなので、春~秋にかけて走ったことがある人は多いでしょうけれど、冬の伊豆半島がどんな場所なのか、それをご紹介します。

イメージスタート地点は首都圏からのアクセスのいい「TOYO TIRESターンパイク(以下、ターンパイク)」入り口にしましょう。東名~小田原厚木道路や西湘バイパスを使えば交通の便がよく、私の場合、世田谷の自宅からここまで1時間ほどで辿り着くことができました。都心から小田原までは走っていて楽しい道はあまりないので、ここまでは高速を走ることをオススメします。ここにやってくるまでに時間をかけてしまうと、伊豆半島を走る時間が短くなり、日帰りで走るのは厳しくなるかもしれません。箱根の山を登るのには国道1号、県道732号など複数のコースがありますが、ターンパイクを選んだのは交通量が少なく快適なのと、道中の展望台からの景色が(晴れていたら)素晴らしいから。天候が変わりやすいエリアですが、大観山から相模灘を見下ろす景色は絶景でした。ワインディングが続き、走りを楽しみたいライダーに人気のコースですが、ただ駆け抜けるだけではもったいないと思いますよ。ターンパイクの大観山出口から見る芦ノ湖も綺麗なので、料金所を出てコーヒーブレイクなんてのもいいですね。

山村の景色が楽しめる
伊豆中腹の山道

イメージターンパイクを後にして、次に向かうのは…またターンパイクです。ターンパイクは途中に県道75号を挟み、2ルートに分かれています。これから向かう、2つ目のターンパイクは通行料金が100円なので財布を気にせず走っちゃいましょう。2つ目のターンパイクを抜け、十国峠を縦貫する県道20号を南に走り「熱海峠IC」から伊豆スカイラインに入ってください。十国峠~伊豆スカイラインは山並みに沿って高地を走る道で、左右に街並みや海の景色が広がる絶好のルートです。若い頃は「有料道路なんて走らないぜ」と頑なに走ることを拒否していた道ですが、こんなに景色が綺麗だったのならもっと早く走っておけばよかった…。ロードサイドの景色は長野県のヴィーナスラインに似た雰囲気で、短い距離の間に展望台がいくつもありました。ただのショートカットルートではなく、景色も楽しめる道であれば、ケチらず有料道路を通るのもいいですね。ただし、ターンパイクや伊豆スカイラインはETCが使えないので料金所が少し面倒でした。

イメージ伊豆スカイラインをのんびりと走り「冷川IC」で降りましょう。そのまま進めば天城高原に向かうのですが、今回はパス。天城高原は綺麗でいいところなんですが、天城高原からだと伊豆半島の東海岸を走るコースを取ることになります。下田までは海ではなく山の景色を楽しみたいので、別の機会にしましょう。「冷川IC」の出口を右折し、修善寺方面に向かいます。温泉で有名な修善寺ですが、今回は日帰りで伊豆半島をひたすら走るのが目的なのでこちらもパス。複数泊のツーリングだったら修善寺はのんびり訪れてみたい場所ですね。ここからは県道12号→県道59号→国道414号と走ります。県道12号はのどかな村や細い山道を抜けるルートで、走っていると「ひょっとして道を間違えた? 農道かな?」と不安にさせられる道でした。道が狭いため道路脇の木々が非常に近く感じられ、国道沿いを走るときより樹木の香りが強く漂ってきます。また、森を抜ければ畑やのどかな村の景色が現れるので、この辺りを走っていると伊豆半島ではなく長野や山梨の山奥を走っているような気分になってきます。海が近いとは言え、山の景色も楽しめるのも伊豆半島の魅力です。それほど大きくない半島ですが、いろんな景色が詰まっているんですよね。

イメージ県道59号に入った頃から、わさびを売るお店が増えてきました。わさびは水の綺麗なところでしか栽培できないはずですから、この辺りは綺麗な水に恵まれているんでしょう。国道414号沿いの「道の駅 天城越え」で休憩したときに、目の前の国道のすぐそばでもわさびを栽培していたのを見たのはちょっと驚きました。わさびって、山奥で栽培しているものだと思っていましたが、国道脇で栽培しているなんて…。ここのわさびはいったいどんな味がするのでしょうか。そのまま国道414号を下田方面に向かいます。この道は国道なのに交通量は少なめ、かなり快適に走ることができるでしょう。途中、道の高度を一気に下げるループ橋があり、緩いループを描く橋から眼下の景色が堪能できます。夏の色鮮やかな緑もいいですが、秋~冬にかけての木々の色合いもなかなかいいものですね。

海沿いをのんびり北上しながら
夕暮れの富士を眺める

イメージ国道414号をそのまま南下すれば下田に到着。幕末にアメリカやイギリス、ロシアなどが日本開国を求め来航した、幕末~明治の日本史に頻繁に登場する街が下田です。街のあちこちにそんな時代を感じさせるものがあるかと思いきや…海沿いを走る国道136号沿いにはそれらしいものは見当たりません。下田港に道の駅があったので立ち寄り、黒船が錨を下ろしたという海を見つめ黒船について思いを馳せてみましたが、関根 勤のペリーのモノマネが頭に浮かぶだけでした。学生の頃に学んだことが頭からサッパリ抜けてしまっています。この日は日が暮れるまでに辿りつきたいところがあるので、下田観光はせず、先を急ぎましょう。ただし、国道を走るだけではつまらないので、国道136号から海沿いの県道16号に入り、少し遠回りをすることに。これまで走ったコースは山の中を走るコースがほとんどで、ここからは少し海の景色も楽しむことにします。途中、石廊崎を少し越えたところにある名もない展望スペースで休憩しましたが、海沿いの切り立った崖から眺める駿河湾は非常に美しいものでした。この辺りでだいぶ日が落ち始めてきたので先を急がなければなりません。日が暮れる前に富士山が見える場所まで辿りつきたいのです。

イメージ県道16号から国道136号に合流し、この先は延々と北上していきます。海沿いに出たり、山の中に入ったりと、景色が目まぐるしく変わるルートですが、夕方近くであれば海沿いを走ると西側に沈みつつある夕日が眺められるでしょう。この辺りは切り立った崖に道が通っているところが多く、高いところから眺める景色はなかなかのものでした。温泉地で知られる土肥に入ると、海沿いの道は国道136号から県道17号へと変わります。この道は山へ入るとかなり細くなり、ワインディングが続くため、対向車に注意して走ってください。県道17号に入る手前あたりから進行方向に富士山が見えてくるはすです。最初は小さく見えていた富士山が、土肥を越え、戸田に入るとかなりの迫力で見えてきます。土肥では中腹が雲で隠れていた富士山でしたが、進むにつれ雲が晴れ、途中立ち寄った展望台からは綺麗な富士山を見ることができました。私と逆方向から走ってくると走りながら富士山の姿が拝めません。このルートを走る際には沼津に向かって走るのがオススメです。

ツーリングらしい道はこの辺りで終了です。県道17号で沼津市内に入り、東名で東京に向かいます。伊豆半島の景色を楽しみながら、最後は富士山で締めたい。そう思いセレクトしたルートでしたが、食事も摂らず、ちょっと慌しく走りすぎましたね。のんびり走るのなら下田辺りで1泊して、修善寺や伊東、天城高原などをゆっくり見て回るのもいいかもしれません。

編集部/ターミー
プロフィール
編集部/ターミー

数々のバイクを乗り継ぎ現在はハーレー、BMW、オフロードバイクを所有するただのバイク馬鹿。これまでシングルかツインにしか乗ったことがなく、やや偏食気味なのが気にかかるところ。これからの成長を期待する。

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