南房総、花の旅

掲載日:2006年07月27日 ツーリング情報局関東エリア    

清流で身も心も癒す
“粟又の滝"散策

関東編第3回目は都心から約2時間で行くことができ、関東にお住まいの方から人気のルート「南房総」をお伝えいたします。アクアラインやフェリーなどお好みのプランに合わせたいろいろなアクセス方法が選べるのが嬉しいルートですね。今回は木更津から出発し、養老渓谷~鴨川~フラワーライン~金谷港を巡る約200kmのコースです。

イメージ「木更津北IC」を降り、R409を東へ。牛久上宿交差点を右折し、養老清澄ラインを南下します。小湊鉄道と並走しながら進む道は、この時期は水田の緑の絨毯の中を進みます。秋には収穫を待つ黄金の絨毯が楽しめそうな快走路ですよ。途中、高滝ダムを眺めながら小湊鉄道「養老渓谷駅」を過ぎると老川交差点に差し掛かります。地図上は十字路のように見えますが、少しだけクランクしていますので落ち着いて標識どおりに進んでくださいね。ほどなくして「粟又の滝バス停」が見えてきます。「粟又の滝」へは「粟又の滝バス停」から降りられますが、駐車場はバス停からカーブ2つほど(徒歩3分)先にありますのでご注意ください。

「養老川」と「蕪来川」の合流するこのあたりは「養老渓谷」と呼ばれていて、千葉県では珍しい滝や断崖などの渓谷美を堪能することができます。渓流釣りやキャンプなども楽しめ、秋の紅葉の美しさでも大変名がしられています。さらに、滝からのマイナスイオンや森の木々からのフィトンチッド(森の香りのこと)で心身ともに癒されること間違いなしのオススメスポットです。見どころがたくさんある「養老渓谷」ですが、今回は「粟又の滝」をご紹介しましょう。この滝は別名「上総養老の滝」とも呼ばれ、落差30mほどの傾斜した岩盤を約100mにわたり清流が滑り落ちます。滝までの遊歩道も整備されているので、お子様連れやブーツで訪れた方でも安心して遊べます。滝壷は浅く、川遊びにも最適ですので、炎天下のツーリングで火照った体を冷やすのにも調度いいことでしょう。私が訪れたときにも、渓流釣りを楽しむお父さんたちに脇目もくれずジャブジャブ川遊びに没頭する子供たちがいました(笑)。

山野を駆け抜け
シーサイドロードへ

イメージいつまでも癒されたくなる「粟又の滝」を後にし、養老清澄ラインをさらに南下しましょう。10分ほど走ると「麻綿原高原(まめんばらこうげん)天拝園」の案内板が見えてきます。「麻綿原高原」は日蓮聖人が布教を始めた山として知られる「清澄山」の一角にあり、現在はアジサイの名所としてその名が知られています。7~8月にかけて妙法生寺境内の「天拝園」を中心に、数万株ものアジサイの花々がところ狭しと咲き乱れます。山一面に広がるその絶景は一見の価値アリ。天拝園はぜひ訪れていただきたいスポットなのですが、注意点が1つ。この辺りは道幅が大変狭く、車同士がすれ違えない箇所が多いため6~7月は一部区間に一方通行規制が実施されています。そのため、帰り道は清澄山をぐるりと迂回(約10km)しなければなりません。対向車は非常に少なく舗装されていますが、路面が荒れている部分もありますから、二輪車での走行には十分な注意が必要です。お気をつけください。

イメージアジサイをたっぷり堪能したら、鴨川へと足を伸ばしましょう。麻綿原高原からはR465に向かいます(期間一方通行規制のため)。R465を西に向かい、県道81号線へ。県道81号線へ入ると、約20分ほどで太平洋が見えてきます。ここからはこのツーリング初のシーサイドロードです! 海沿いを走ると心が躍ってくるのが不思議です。私だけでしょうか(笑)。R128(外房黒潮ライン)を南に進み、待崎橋交差点から海沿いへ左折しましょう。すると、どこかで見たような美しい景観が見えてきます。「どこだろう…『宮城県松島』か!」そう、ここはあの松尾芭蕉が「松島や ああ松島や 松島や」とあまりの絶景に言葉も出なかった「宮城県松島」にそっくりなのです。鴨川松島という地名にも納得できます。大小いくつかの島々からなるその景観は、まるで絵画を眺めているかのようですよ。

季節により景色が変わる
名所“フラワーライン"

イメージいよいよ今回のメインディッシュである、日本の道百選にも選ばれた「フラワーライン」に向かいます。鴨川松島からR128を南下すると「フラワーライン入り口」交差点がありますので、ここを左折。道路両脇には季節の花が植えられ、海と空と花々のグラデーションがとても綺麗なフラワーラインの始まりです。春には“菜の花"が、今の時期は“マリーゴールド"や“バーベナテネラ"が迎えてくれます。フラワーライン沿いには、やはり花をテーマにした施設が多く、ヨーロッパ調の雰囲気で統一された「道の駅ローズマリー公園」や、ツーリングの疲れを癒してくれる足湯が楽しめる「白浜フラワーパーク」があります。中でも人気なのは「千葉県南房パラダイス」乗馬やインコの餌付けなどが楽しめ、今の季節はハイビスカスも咲いていて、南国ムード満点です。また、フラワーライン西端には洲埼灯台というスポットもあります。南房総の灯台といえば、房総半島南端の野島埼灯台がすぐに思い浮かびますが、こちらもオススメ。残念ながら中には入れませんが、遠くに伊豆大島や富士山が望める見晴らしは「最高」の一言です。

イメージそして最後に訪れるのは金谷港。フラワーラインからR127に入り海岸沿いに北上すれば辿りつきます。この港は神奈川県久里浜港とフェリーで繋がっていますので、神奈川・東京方面から来る場合は優雅なクルージングとツーリングを一緒に楽しめます。また夕方からは往復で約100分のサンセットクルーズもありますので時間に余裕がある時は乗船してみてはいかがでしょうか? 東京湾で夕日を楽しみながらのクルーズ、何ともお洒落な雰囲気じゃありませんか。ツーリングの終わりにはつい家路を急ぎがちになりますが、余裕を持って、最後まで楽しむのもいいかもしれませんね。

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

妙法生寺(天拝園)

住所/千葉県夷隅郡大多喜町筒森1749

電話/0470-85-0330

営業/8:00~17:00(年中無休)

東京湾フェリー“サンセットクルーズ"

住所/茨城県行方郡玉造町西蓮寺18

電話/0439-69-2311

※金谷フェリーサービスセンター

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トミー
プロフィール
トミー

茨城県在住の29歳。04年式ハーレーダビッドソンFLSTF所有。生まれてはじめて乗るバイクでいきなりハーレーを選択した猛者。天候に関らず、走り回るけれど洗車好きなため、いつも愛車はピカピカ。

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