
掲載日:2017年09月22日 タメになるショートコラム集 › たびたび、旅へ
Text & Photo/NOBUWO
日本でも屈指の絶景ワインディング「知床横断道路」。豪雨の向こうに晴れ間があるシーン。ここは天気の変動が激しく、南側が晴れていても峠を境に北側が大雨ということもよくある。
皆さんはツーリングのときにレインウエアを持って行きますか? 僕は“絶対”に持って行きます。だって、日本は雨が多いじゃないですか。だから地図は忘れてもレインウエアだけは絶対に忘れません。
ところがですよ、あるとき早朝のサービスエリアで、そこにたまたまいたライダーにアンケートをしところ、なんと半分のライダーがレインウエアを持っていませんでした。まぁ、話を聞いたのは20人程度ですが。
とはいえこれには驚きです。そこで「雨が降ったらどうするんですか?」と聞いたところ……
……という回答が返ってきました。
しかし、そんなにレインウエアを持つことに抵抗があるのでしょうか? それとも荷物自体を持ちたくないのでしょうか。ライディングの邪魔になるので手ぶらで走りたい気持ちはわかりますが、そこまでレインウエアを嫌う意味がよくわかりません。
①の場合は、考え方が甘すぎる。ツーリングは標高の高い場所に行くことが多いので、天候が急変することはしょっちゅうです。標高が高いと気温も下がるので、雨に当たるとかなり体温を奪われ、とても寒い思いをするでしょう。
たとえ雨が降っていなくても、レインウエアをジャケットの上から着るだけで保温効果を上げられるので、その意味でもレインウエアは必需なんです。
②は帰るだけなのでその通りかもしれませんが、財布やスマホなどもずぶ濡れでいいのでしょうか? あと、宿泊する場合はレインウエアを持って行くのでしょうか? 宿泊の翌日が晴れる保証もないし、濡れたジャケットやパンツをまた身に着けるのでしょうか?
③については、もし降ってきたのが山中の何もない場所だったら? そんなに都合よくカフェやファミレスなんてありません。それに2時間ぐらいなら雨宿りもできますが、ずっと降り続けるような状態だったら、もう濡れて帰るしかありませんよね。
④の場合、ジャケットやパンツ自体は濡れるものの、身体は濡れずに快適かもしれません。しかしそこが落とし穴です。もし、その状態で食堂やホテルに入る場合はどうでしょう? ジャケットは脱ぐにしても、水を滴らせながら食堂の椅子に座るのはマナー違反というものです。
僕が雨の日に食堂やレストランに入る場合は、レインウエアの上着を脱いで店の玄関口に置き、パンツは椅子に座る際に、膝下まで下ろしてから座ります(かっこ悪いけど)。もちろんホテルや旅館の場合は、玄関前で上下を脱いでから入ります。
このように、レインウエアを持たないことは本当にマイナスなことばかりだと思いませんか? 僕はどうも皆さんのレインウエアへの意識レベルが低すぎるような気がしてなりません。
最近はたためばとてもコンパクトになるものもあるので、リアのシートバッグなどにでも収納すれば、ライディングの邪魔をするようなこともありません。
皆さんはぜひともレインウエアを忘れずに、ツーリングへお出かけくださいね。
レインウエアを選ぶ際にまず注目したいのが「透湿防水」かどうか。やはり蒸れないほうが、夏場のツーリングは快適。これに加えパンツの履きやすさ、ポケットがあるか、ベンチレーションの有無などが購入のポイントだ。
田舎には今でもこうしたバス停があり、そこでの雨宿りは旅情たっぷり。しかし長居は使用者の迷惑になるので緊急的な場合にのみ使いたい。
写真のラフ&ロードのレインウエアは、背中が大きく開くので、身につけているウエストバッグごと着られる。荷物を防水する意味でもレインウエアは必需なのだ。
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