『たびたび、旅へ』

第17話 チューブレスタイヤのパンク修理

掲載日:2017年10月19日 タメになるショートコラム集たびたび、旅へ    

Text & Photo/NOBUWO

先日、撮影用のバイクを駐車場から出そうとしたときのこと。取り回しが異常に重いので、車体をよく見たらリアタイヤがぺちゃんこでした。

そう、いまどきはあまりないパンクです。車両はホンダのCB1100RS。ちょうどセンタースタンドが装備されていたので、センターを上げて、後輪を回してみると、見事に木ネジがタイヤの中央付近に刺さっていました。

そこで、せっかくなので、今回はパンク修理の説明をしたいと思います。

パンク修理と聞くと、なにやら大変な印象を受ける人もいるかもしれませんが、チューブレスタイヤなら道具さえあれば、そんなに難しくありません。では、順を追って説明しましょう。

センタースタンドがあるバイクはまずセンターを立てましょう。ない場合は、少しずつ移動して異物が刺さっている場所を探します。ゆっくり車体を動かしながら仲間に見てもらうといいでしょう。後輪を回して、パンクの原因を探します。釘や木ネジが刺さっていることがほとんどです。今回は木ネジが刺さっていました。頭はちぎれているようです。刺さっている木ネジをペンチやプライヤーで引き抜きます。けっこう力が必要なので、抜けた瞬間に怪我をしないように。

うまく抜けました。木ネジが曲がっていたりするとなかなか抜けなくて困ることもあります。

今回使ったデイトナのパンク修理キット。左からリーマー(とがったやつ)、ゴム糊、補修プラグ(穴をふさぐゴム)、カッター、それらを収納するハンドル。価格は量販店で3,000円ほど。

まずリーマーをハンドルに装着して、ゴム糊をたっぷり塗る。

木ネジを抜いた穴に、そのリーマーを奥までしっかりとつっこんでグリグリと穴を整形する。

今度はリーマーの先にプラグを装着し、プラグにこれまたたっぷりとゴム糊を塗る。

パンクの穴に、そのプラグをブスっと突っ込み、リーマーをそっと抜くと穴にプラグだけ残る仕組み。

飛び出した部分を、5mmほど残してカッターナイフで切る。手を切らないようにご注意を。飛び出たプラグはバイクを走らせることで、さらに奥へ入り込みしっかりと固定される。

これで完成。あとはエアポンプで空気を入れて、空気が漏れなければ修理完了。

パンクした現場で規定値まで空気を入れられない場合は、最低限走れるぐらいに入れておき、最寄りのガソリンスタンドで入れるようにしましょう。空気圧の規定値はだいたいスイングアームにステッカーが貼ってあります。

あと、この穴がパンクの原因ではなく、別の場所にも穴が空いている可能性もあるので、タイヤの全面を入念に確認しましょう。

補修プラグよりも大きな穴や、サイドウォールが裂けている場合、またバルブ付近の亀裂などは、この修理キットでは、直せないのでタイヤを交換するしかありません。ツーリング先ならレッカーなどが必要になります。

チューブレスタイヤのパンク修理は、チューブタイヤの修理に比べれば、タイヤを外す必要がないので簡単でしょ?皆さんも、ツーリングの際は修理キットを持ち歩いて、現場で修理できたら、仲間から一目置かれるので、いかがでしょうか。

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