『ウェア屋さんのひとりごと』

レイヤリングはジャケットだけにあらず

掲載日:2012年03月08日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

この原稿を書く直前、鈴鹿サーキットでファン感謝デーが開催され、2日間を通しての入場者数は主催者発表で 57,000 人と、大盛況のうちに幕を閉じました。特に土曜日は天候にも恵まれたこともあり(日曜日は雨の予報というのもあったかな)、サーキット周辺の渋滞で入場を諦めた人もいらっしゃったとか。それはそれで残念ではありますが、改めてモータースポーツがたくさんのファンに支持されていることを実感し、非常に嬉しく思いました。ギッシリ埋まったグランドスタンドを見ながら思わず「こんなん初めて見ました」とフェイスブックでつぶやいてしまったぐらいです。

それはさておき、前回はジャケットとインナージャケットを上手に重ね着して、外気温に合わせた調整をしましょうというお話をしましたが、つい疎かになってしまいがちなのがグローブではないでしょうか。例えば、ウインターグローブを着けたまま日中に気温が高くなると汗ばんでしまい、夕方になると汗で湿ったグローブが冷えてしまう。しかも冬場は発汗した実感があまり無いので、つい乾燥させることを忘れてしまい、シーズンが終わる頃には「なんか臭うぞ?」となってしまう。

特にこれからの季節は1週間も間が空けば気候は一変してしまうので、通勤等で毎日の様にライディングする方ならいざ知らず、週末毎にツーリングに出かけるとういう方の場合、「昼間は思っていたより暖かかった」といった事は充分にあり得ます。この様に “掴み所の無い季節” には思い切って3シーズン用のグローブを使用してはいかがでしょう? ただそのまま使うと朝晩はあっという間に寒気が伝わってしまうので、冬用のインナーグローブも一緒に装着しておきます。こうすれば「なんちゃってウインターグローブ」程度の防寒性は確保でききるうえ、少し暑く感じたらインナーを外したり、夏用のインナーグローブに付け替えることで余分な汗をかかずに済みますよね。まあ、最初は不安だと思いますので、チョットその辺を10分ぐらい走ってみて、大丈夫そうならぜひお試しを。“極寒” でなければ意外に使えるものですよ。

夏用のインナーグローブを使用するメリットについては 『インナーグローブは季節を問わずオススメです!』のお話をご覧になってください。グローブ自体も、季節を問わず使える普通のレザーグローブを持っておけば、この様な “重ね着” にも対応しやすいほか、冬用にウインドストッパーのインナーグローブを使用している方であれば、いっそのことメッシュグローブと合わせて使ってみるのもイイでしょう。

この様に、日によって気温の上下が激しいこの季節は、複数のアイテムを上手く組み合わせたり組み替えたりしながら、適温で快適にライディングしたいものですよね。

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