『ウェア屋さんのひとりごと』

善は急げ、お気に入りのアイテムは早めのゲットを!

掲載日:2012年03月15日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

まだまだ日によって寒暖の差が激しく、春…う~ん春? といった感じではありますが、オンラインを含む各ショップには、既に “春夏物” と呼ばれるライディングウェアがラインナップされ始めています。まだ冬物が手放せない時期はそれほどでもないのですが、ゴールデンウィークも近くなってくるシーズンに向けた準備でジャケット等を購入される方が一気に増えてきます。

さてその時期になってくると、人気のある製品には欠品が生じ始めます。そこで「次回の入荷は?」というお問い合わせをいただくことも多いのですが、“春夏物” や “秋冬物” と呼ばれる “季節物” に関して欠品は、一部の例外を除いて “完売” を意味し、これはメーカーサイドの者としても申し訳なく思うのですが、今後入荷してくることはありません。普通なら「人気のある製品なら再生産すれば」と思われるのは当然と思いますし、“完売” というご案内に対して、今までいただいたお叱りは一度や二度ではありません。ではなぜ “完売” になってしまうのでしょう。

ご存じの通り生産コストを抑えることをから “季節物” に限らず、流通している製品の殆どが海外で生産されています。そのためには予め生産数に応じた生地やファスナー、ボタン等の資材を準備しておくのはもちろんですが、それらを製品に仕上げていく生産ラインを確保する必要があります。工場としては生産ラインを遊ばせておくことはできませんから、常に寿司詰め状態で予定が組まれているのです。各メーカーでは、前年のデータやこれからのトレンドを読みながら、出来るだけ過不足の無い様に生産数を決めて、1年近く前から準備を進めるのですが、いざシーズンが始まると、思った様にいかないことも多々あり、人気のある(出た)製品は早期完売となってしまう訳です。もちろん、そうなれば再生産も考えたいところなのですが、実際にはシーズン終盤に製品が出来れば良い方なので、いくら人気商品とは言え「また来年でイイや」というのが正直なところですよね。

さて、ここで本題(前振り長い!)。雑誌やWEBサイト等でお気に入りのライディングウェアを見つけたら、もしかしたら同じように「イイな」と思う人が他にもたくさん居て、のんびりしていたら “完売” になってしまう可能性があります。まあ、そうでない場合もありますが、「よっしゃ、コレ!」と思ったらチョットだけ迷って、やっぱり欲しいものであれば早めに購入しておいて方がイイですよ、ということなんです。「チョット待ったら少し安くなるかな?」とか言いながら、欲しい時に無くなってしまったら意味が無いと思いませんか?

私は “ここぞ” という時の買い物には拘りを持つ方なので、気に入らないものは少々安価でも購入しないことは多々ありますが、気に入ったアイテムを欠品等で購入出来ない “残念な気持ち” を何度も味わっているだけに、このコラムを読んでいただいている方々には自分で納得して購入したものを使用して、充実したモーターサイクルライフを過ごしていただければ、これほど嬉しいことはありません。

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