『ウェア屋さんのひとりごと』

ライダーたるもの、格好よくありたいですね!

掲載日:2012年01月12日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

つい先日、ファッションにまるっきり疎い私には似つかわしくない “ファッショナブルな通り” を歩いていると、私の前を少し年輩のライダーが通り過ぎていきました。その瞬間、私はライダーとしての “共感” と言うよりは少し残念な気持ちになってしまいました。というのも、その方が着ていたのは、かなり着古したウインタージャケットに汚れた作業着のようなパンツといったもので、周囲の人達とは明らかに “浮いた” 存在に見えてしまったのです。この方がライダーではなく、普通に歩いているだけの人なら気にも留めなかったと思いますが、例えば、普段はオートバイという乗り物に馴染みの無い人にとっては、どの様に感じるのかな? ということを考えさせられた瞬間でもありました。まあ、その方も仕事中か何かの急用でたまたまという事情があったのかも知れませんが…

冒頭にもお話した通りファッションというものに疎い私は、生意気に “格好いい” を語れる立場にないのですが、これは以前の 『夏と言えば汗対策』でも少しお話しした様に、パッと見た時やすれ違った時などに感じる “清潔感” は非常に大切だと思います。自分たちは色々なライダーを目にしているので “あんな人も居ればこんな人も” と、ある一定の理解はできますが、オートバイに触れる機会が無い方にとっては、目の前を通り過ぎるその人が数少ない、あるいは唯一の “ライダー” とも言える訳ですよね。

“格好いい” の基準は人それぞれで、派手なレーシングスーツが好きな人もいれば、真っ黒のシンプルなウェアが好きな人。そこは個人の価値観で好みのスタイルを選べば良いと思いますが、いくら高価で元が格好の良いウェアを身に付けていても、周りから見れば汚れているだけにしか見えないのは勿体ないですよね。ナイロンのジャケットであればシーズンの終わり毎に手洗いを、レザーウェアであれば市販のクリーナーなどで汚れを落としたり、プロのクリーニングに出すなど、ちょっとしたケアを行うだけで、少々着古したウェアも清潔感タップリに、結果として “格好良く” 着こなすことができると思います。

まあ、“ウェア屋さん” としては適度なサイクルで新しいウェアを新調していただくのがありがたいのですが…

こんな感じで少しでも多くのライダーが “清潔さ” というさりげない格好良さを意識することで、オートバイに乗らない方からも普通に「オートバイって格好いいよね」と言ってもらえる様になれば、こんなに素敵で嬉しいことはない…って、思いませんか?

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索