『ウェア屋さんのひとりごと』

夏と言えば汗対策!

掲載日:2011年07月21日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

いよいよ夏本番といった感じですね。私は暑さが苦手ですが…。先日は鈴鹿8耐に向けて選手が練習やマシンの調整を行う “8耐合同テスト” が行われ、私もレーシングスーツのケアに行ってきました。最後の走行を終えると、本番に向けた手入れや加工、修理などの依頼を受けましたので、それぞれのピットを訪問し、たくさんのライディングギアを預かることとなりました。

預かったライディングギアは社内の工場で作業を行うので、持ち帰るために車へ積み込んだまでは良かったのですが、灼熱のサーキットを何時間も走行した直後のライディングギアには大量の汗が浸み込み、その臭いが車内に充満…。これはこれで仕方のないことなので、とにかくこの汗を少しでも早く乾かさなければならないと思い、急いで会社へ戻ったのは言うまでもありません。ところでみなさんは、今の時期なら通常のライディングでも結構な汗をかくと思いますが、その後ライディングギアのケアはどの様に行っていますか?

季節に関係なく、使い終わったライディングギアは風通しの良い所で、少しでも早く汗を乾かすことを意識しましょう。乾燥するまでの時間が長ければ長いほど臭いを発する原因となってしまいますが、急いで高い熱を加えるのはNG。湿度の低い部屋で、扇風機の風に当てる程度が良いですね。また冒頭で「季節に関係なく」と書きましたが、冬場でも使用後のライディングギアには湿り気があるので、油断せずに乾かすことをお忘れなく。更に今の時期、ヘルメットやレザーウェアの内装は明らかに湿っている場合が多いので、バラせるパーツがあれば躊躇せずバラし、内装等は洗濯が出来ればベストですね。

シューズやブーツも同様に、脱いでしばらくの間はファスナー等を開けて、インソールが外せるものは外して乾燥させましょう。保管の際は新聞紙を丸めて詰め込んでおけば、型くずれの予防と同時に乾燥剤代わりになるのでお勧めですよ。

ちなみに 暑い日こそ重ね着!? でお話した “速乾インナー” も効果的です。速乾性の高いインナーはコットン等に比べて汗を保持している時間が短く、アウターウェアに汗が浸み込みにくいといった意味でも有効です。ヘルメットインナーキャップやインナーグローブ等も有効なので是非お試しを!

身に着けて使用するライディングギアだけに、使用後のちょっとしたお手入れによって、次に使用する際の快適さに大きな変化が生じます。また自分だけではなく、周りの人に対しても「あの人、汗臭い」といった感じで不快な思いをさせないためにも、清潔さを保ってライディングしたいものですね。

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