『ウェア屋さんのひとりごと』

さりげなく、格好よくあるために…

掲載日:2012年01月19日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

先週は清潔さを保つことによって「さりげなく、格好よく居られたらイイですよね」というお話をしましたが、私が担当しているお客様のお問い合わせメールではライディングウェアの洗濯方法に関する内容も多く、「分かっちゃいるけど、どうすりゃイイの?」と思いながら、そのままになっている方も多いのではないでしょうか。

実際にはウェア本体に付いている “洗濯表示” に従ったお手入れを行えば問題は無いのですが、せっかくお問い合わせをいただいて、「洗濯表示を見れば分かりますよ~」だけでは申し訳ないので、具体的な手順やチョットした提案も加えながらご案内させていただくことが多いですね。今回はその内容を少しご紹介させていただきましょうか。

まず、着脱が可能なプロテクターは全て取り外し、ビニール袋等にまとめておきましょう。シーズン初期に「洗濯で外したら無くした」というお話をよく耳にしますので、紛失にはくれぐれも気を付けて。次に “洗濯表示” を探してみてください。製品によって内ポケットの中に付けている等で見つけにくい場合もあるかと思いますが、何かの拍子に外れてしまった場合を除いて必ず装着されているので、根気よく? 探してみてください。そこにはクリーニングの可、不可や使用してはいけない洗剤や水温等が記載されています。多くのライディングジャケットは表地がナイロンで、裏面にPU(ポリウレタン)等のコーティングを施したものを使用していますが、これらは高熱を加えると生地の収縮や硬化が起こってしまうため、殆どの製品にはドライクリーニングやアイロンマークにバッテン(してはいけない)が付けられています。洗濯の方法は一般的な家庭用洗濯洗剤(中性)を使用した手洗いが基本ですが、洗濯機を使用すると、一般的な衣料に比べて複雑な構造のライディングジャケットは思わぬダメージを受けたり、逆に他の衣料へダメージを与えてしまう場合もあるため、少々面倒でも必ず手洗いを行ってください。また、部分的に汚れを落としたい場合には台所用スポンジで軽くゴシゴシやるのがお勧めです。

さて、一通り洗い終わったら脱水ですが、30秒程度の短時間であれば脱水機の使用もイイでしょう。それでも水気の残りが気になる様なら、乾いたタオルで拭き取ってください。干す際は直射日光を避けて風通しの良い場所で自然乾燥させますが、乾燥に時間がかかると臭いの原因となるため、湿度の高い時期であれば空調の効いた室内で扇風機の風を当てながら、というのもアリですね。乾いた後は防汚効果も兼ねてフッ素系の撥水スプレーをまんべんなく吹いておけば完成です。

まあ、こう書いてしまうと「なんか面倒…」と思われるかも知れないのですが、やってみると案外簡単なので、“格好よくあるため” に、ぜひトライしてみてください!

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