『ウェア屋さんのひとりごと』

修理の依頼はお早めに。

掲載日:2011年08月11日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

先週は鈴鹿8時間耐久ロードレースのレーシングサービスで精魂尽き果ててしまい、本当に勝手ながら休載させていただきました。すみません。ライダーはもちろんですが、バックアップするスタッフにとっても大変。それが8耐なんですね。

結果はご存じの方も多いかと思いますが、秋吉耕佑選手【F.C.C. TSR】 が見事に優勝し、青木宣篤選手 【ヨシムラスズキRT】 も2位表彰台を獲得。前日に開催された4時間耐久でも優勝と3位。RSタイチにとっては非常に嬉しいレースウィークとなりました。

現地では以前に 『レーシングサービスのお仕事』 でもお話しました通り、レーシングスーツ等のメンテナンスで選手達をバックアップしてきました。修理の依頼を受けながらよく思うのが、「よく今まで、この状態で走行していましたね」ということ。特に4時間耐久へ参戦している選手に多いのですが、明らかに何ヶ月も前の転倒で破損したと思われるスーツを、危険な状態で使用している選手が時々見受けられました。特にレースで使用している場合は転倒のリスクも高く、破損した個所はすぐに修理しないと非常に危険なのですが…。

一般道でライディングされている皆さんにとっては“転倒=万が一” と考えがちですが、事故が発生した際の安全性を可能な限り考慮したサーキットに比べると、絶対スピードは低いものの、ガードレールなどが間近にある一般道は “万が一” のリスクは高いとも言えます。それゆえ、ライディングウェアは良いコンディションを保っておきたいものですよね。コンディションのチェックは 『夏と言えば汗対策』 でお話したメンテナンスを行う際にも可能ですが、風圧や摩擦などによる影響でライディングウェアは過酷な状況にさらされています。そのため、転倒が無くても思わぬダメージを受けている場合がありますので、最初は軽微に見えても徐々にダメージが大きくなり、最後は修復不能…といった事も珍しくありません。気になる箇所があれば、出来るだけ早く販売店やメーカーに相談してください。

さて、いざ修理を行う際には製品を預けることになります。平均的な修理期間はメーカーによって異なりますが、おおよそ2週間程度といったところでしょうか。この辺は修理の内容によって異なるので都度確認が必要ですが、ちょっとした修理なら大きな相違も無いでしょう。ただ、繁忙期や修理の内容によっては思わぬ納期を要する場合があるので、修理の必要を感じた際には「今度でイイや」ではなく、すぐに相談や依頼をしておくべきですね。でないといざという時、不安な状態でツーリングに…なんていうことになりかねません。「ほな、どうしたら?」については次回に…。

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