『バイク乗りの勘所』

商店街に駐輪場を

掲載日:2014年06月02日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

私の世代にとっては、今回のが第2次バイクブームで、1980~90年代にかけてのが第1次。もう少し年配の方々には、今回のは第3次で、過去に2回バイクブームがあったと言う人もいる。が、とにかく、今、われわれがバイクブームのさなかにいるのは間違いない。で、ひとくくりにバイクブームと言っても、今回のは前回のとかなり違っている。前回のはバイクレースブームとかレーサーレプリカブームとも形容されたが、今回はそうではない。

もちろん、今回も峠道で膝を擦って走っているライダーはいるが、彼らは少数派。多数派というか主流は、郊外への日帰りツーリングを楽しむライダーたちのようだ。旧車會の諸君でさえ、昔とは異なり、郊外の一般道を(排気音以外は)大人しくツーリングしている。こうした、ツーリングブームとでも呼びたい状況の中で、唯一残念なのは駐輪場の問題だ。前回のブームのころは駐車違反の取り締まりが緩やかだったが、今や郊外とて例外ではない。

道の駅、ファミレス、大規模な商業施設や観光施設などには、それなりの収容能力を持った駐輪場があるが、どこにでもある飲食店や名前の知れ渡った有名店ではなく、その土地ならではの飲食店や土産物屋に行きたい…となると、駐輪場探しは切実な問題となる。NMCAのサイトに出ているような駐輪場が近くにあるなどというのは稀で、多くの場合は、断念するか駐車違反を承知で停めるかの二者択一を迫られる。台数が多いほど断念の確率が高い。

ここまでの話を、私は、小都市の商店街をイメージしながら書いていた。具体名を挙げると、弘前、会津若松、十日町、上田、彦根、伊賀、津山など。いずれもツーリングの目的地にふさわしい都市である。ただ、名所旧跡には駐車場があっても、商店街にはなかなか見当たらない。しかし、店の真ん前や真横などと贅沢を言わなければ、スペースはあるはずで、それを活用、整備、案内し、ツアラーの訪れやすい商店街づくりにつなげてほしいものである。

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