『バイク乗りの勘所』

出先でのトラブル

掲載日:2013年03月25日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

ツーリングの途中、自宅や行きつけのショップから遠く離れた土地で、事故や各種のマシントラブルにより、走行不能になる…。ライダーとして最も“遭いたくない目”ではあるが、トラブルはいつやってくるかわからない。1km先かもしれないし、明日かもしれないし、同行のだれかかもしれないし、アナタ自身かもしれない。トラブル防止のための安全運転や日常整備は大切だが、それでも、不幸にして走行不能になったらどうするか、シミュレーションしておくのも悪くない。

まず、最も大切なのは判断力である。走行可能かどうか、今は走れるけれど、あと数km走ったところで、今よりも環境の悪いところで行き倒れになる恐れがないかどうか…といったことに始まり、その場のメンバーと道具で修復可能か、修復を試みることで“ミイラ盗りがミイラになる”恐れはないか、どこに連絡をし、だれに助けを求めるか…といったことを、現状を分析したうえで適確に判断できれば、トラブルは半ば解決したようなもの。あとは実行するだけだからである。

判断力に次いで重要なのは、話術。1人で泊まりがけのロングツーリングをしている途中、山の中で転倒やパンクなどに見舞われたとして、そこが携帯電話の通話圏内であるとは限らない。そんなときは、とりあえず通りがかったバイクやクルマを止めて、何らかの助けを求める必要がある。ケガをしていれば、とりあえず通話圏内まで乗せてもらったり、自分のバイクを安全な(交通の障害にならない、盗られないなど)ところに避けるのを手伝ってもらうにも、話術は重要だ。

幸い、近くに民家があれば、路上に放置するよりも民家の人に頼んで預かってもらったほうがよいのは言うまでもない。ケガをしていなければ、後日、だれがどういう方法で引き上げにくるか、あるいは修理して乗って帰れるのか、そのあたりを判断するために、できるだけ詳しい現状把握に努めるべし。トラックで引き上げるにしても、ショップに頼むより、24時間3,000円程度のレンタカーの軽トラを借り、自分で引き上げたほうが安上がりだし、ショップにも歓迎されるはず。

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