『バイク乗りの勘所』

整備と乗り方で燃費を改善しよう

掲載日:2011年08月29日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

このところ、ガソリン価格が高値で安定している。価格競争の激しい地区でリッター当たり140円を切るかどうかといったところ、そうじゃない地区だと150円台が当たり前。月に2000km走るとすると、燃費が20km/Lなら100リッター必要だ。140円のスタンドで入れても145円のスタンドで入れても、総額は500円しか違わないが、20km/Lの燃費を22km/Lに改善すれば10リッター少なくてすみ、月々1400~1500円の節約になる。

20km/Lを22km/Lに、つまり燃費を1割改善するのは、走行条件を変えれば簡単だ。街中で20km/Lのマシンでツーリングに行けば、22km/Lなんぞ簡単にマークするし、うまくすれば25km/Lだって難しくない。しかし、同じ走行条件で1割改善するとなると、念入りな整備と乗り方の工夫が必要だ。簡単なところでは、タイヤの空気圧。これが低いと走行抵抗が増えるので、常に正規に保つべし。タイヤの耐久性も向上するから一石二鳥である。

続いてブレーキの整備。引きずりによるパワーロスをなくしてやるのが狙いで、整備前の程度にもよるが、これによる燃費の改善は大きいし、発熱による危険なトラブル回避にもつながる。ドライブチェーンの清掃・給脂・遊びの適正化も効果的だ。空車状態で調整しても、乗車してリアショックが縮めば遊びが減るのが普通だから、それを見越して調整したい。張りすぎは、パワーロス以外にも重大なトラブルを招きやすい。

エアクリーナーやキャブレター、点火プラグの整備も欠かせない。混合気の濃度を適正に保ち、どれだけうまく燃焼させるかが燃費改善の鍵。あとは乗り方である。無駄にスロットルを開けない、急加速を避ける、通常の加速時は、できるだけ高めのギアでスロットルを開け気味で加速し、戻すときは、きっちり戻す。今まで何もしていなかった人が、これらの整備を全部やり、乗り方を工夫すれば、1割改善は容易である。

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