クルマだけじゃない、バイクネタも穴場がいっぱいの東京オートサロン

掲載日:2023年01月27日 フォトTOPICS    

取材協力/東京オートサロン 取材・文・写真/ガスグラフィックス

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日本最大のチューニングカー&カスタムカーの祭典には
驚きの最新バイク情報が隠されているのです!

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バイクだけではなく、クルマにも興味がある人は、「東京オートサロン」というビッグイベントの存在はご存知のはず。このイベントは、毎年1月の第2週末、千葉県の幕張メッセで開催されている日本最大のチューニングカー&カスタムカーの祭典のこと。第1回は1983年にスタートし、当時は「東京エキサイティングカーショー」という名称で東京の晴海で開催。その後、1987年の第5回開催より「東京オートサロン」と改め、後に東京ビッグサイト、そして今の幕張メッセへと開催地を移しながら、今年で41回目の開催を迎えたビッグイベントなのです。

「東京オートサロン」の大きな特徴は、イベントの成り立ちが、今でも発行されているチューニングカー雑誌「OPTION」の初代編集長が立ち上げた、ということ。当時は日本国内がバブル景気へと突き進んでいる時代。様々なメディアが立ち上がる中で、チューニングという当時としても正統派なクルマ好きからは敬遠されがちなジャンルを、ひとつに束ねる場所を雑誌編集部が生み出した、ということに驚きですね! 一時期は社会問題となるような違法車両の集まり、というイメージもありましたが、今では千葉県知事や千葉市副市長がオープニングセレモニーに参加するなど、イメージも一新。その結果、このチューニング&カスタムカーの祭典を自動車メーカー各社が絶好のPRの場と捉え、大規模なブースを展開するまでに発展。そして今や、自動車メーカーとチューニングショップが、同じ場所で、対等に、世界各国から訪れるクルマ好きに向けてそれぞれの想いを伝える場所として、業界関係者だけではなく、世界中の一般ユーザーからも認知されているイベント、ということになります。

バイク業界では、このようなイベントが存在しないため表現が難しいのですが、「東京モーターサイクルショー」と「Z祭り」と「横浜ホットロッドカスタムショー」と「MotoGPや鈴鹿8耐といったモータースポーツイベント」などを全て集約した、と想像していただけると、この「東京オートサロン」の懐の深さを理解できるかもしれません。

そんな「東京オートサロン」の会場を散策すると、密かにバイクに関する興味深い情報を見受けられます。もちろんクルマに関する情報の絶対数に対しては何百分の一かもしれませんが、素通り禁止の厳選バイク情報をご紹介しましょう!

BMW M1000R Mコンペティションパッケージ

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BMWモトラッドジャパンより、この会場でBMW M1000Rを国内初お披露目する、と事前告知がされていた噂の車両、M1000R Mコンペティションパッケージが、BMWの象徴であるキドニーグリルを模したブースに展示されていました。今回の同社の出展は、純正オプションとして用意されているチューニング系ブランド、Mパフォーマンスのブランド促進がテーマ。そのため、他に注目されるクルマと共に、M1000R Mコンペティションパッケージが初公開されたのでした。

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この車両は、基本的にS1000RをベースとしたMモデルとなります。2021年にBMWモトラッドとして初めて、クルマでブランド展開されていたMパフォーマンスのパーツをふんだんに使ったM1000RRを発売していましたが、今回はその第2弾。注目すべきは、各部に装備されたMパフォーマンスパーツたち。カーボン外装は序の口で、この車両には前後カーボンホイールを装着済み。キャリパーも専用品となります。

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スイングアームやシート、ステップなど、Mパフォーマンスパーツとしての専用品を各種実装。車両スペックは、水冷4ストローク並列4気筒、排気量999cc。ボア×ストロークは80mm×49.7mmで、最高出力154kW(210PS)/13,750rp、最大トルク113Nm/11,100rpmを発生。フロントフォークは直径45mmの倒立で、電子自動調整式DDCダイナミックダンピングコントロール、スプリングプリロード、リバウンド&コンプレッションステージ調整が可能となります(リアサスペンションも同様)。これらの装備を備え、国内での車両販売価格は332万8000円(税込)と発表されました。

ホンダ CR ELECTRIC プロトタイプ

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ホンダブースでは2台の車両が展示されていました。1台が電動モトクロッサーのCR ELECTRIC プロトタイプ。もう1台が、CBR250RRレースベース車です。

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2021年の全日本モトクロス選手権シリーズで、無限の電動モトクロッサー=E.REXとしてデモランを披露したことがありました。そして、昨年の東京オートサロン2022では、無限ブースにて、ホンダ&無限による共同開発試作研究車の電動モトクロッサーとして、E・REXを展示。そしていよいよこの2023年は、ホンダのプロトタイプ車両としてお披露目されたことになります。

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今回の展示にあたって車両に関する詳細情報の告知はなし。過去の展示時やデモランの際の車両と見比べると、基本はE・REXから大きな変更はないように思われました。

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E.REXが披露された当時、正式に発表された水冷式電動モーターのスペックは、使用電圧250V以上、最高出力30kW、最大トルク70Nm、最高回転数は10,000rpmでした。2輪、4輪共にモータースポーツにおけるEVマシンの性能は既存のエンジンベースのマシンを凌駕しているのは明らか。これが2輪オフロードの世界で、短時間でどれだけ進化するのか? そしていつから参戦するのか? 今後の情報解禁に期待しましょう!

ホンダ CBR250RRレースベース車

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CBR250RRレースベース車は、2022年12月にHRCより発表された車両です。トラクションコントロール(HSTC)を装備しパワーも向上した最新の公道仕様がベースで、レース専用ECUや排気系を装備。レースでは必要のない保安部品を取り外した状態で、2023年3月より、全国のHRCショップへデリバリー開始となります。

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サイレンサーはエンデュランス製を装着。シフトチェンジの際に、クラッチ操作が不要となるクイックシフターや、レース専用ワイヤーハーネスを標準装備。HRC主催のワンメイクレースCBR250RR Dream Cupや、全国各地のサーキットで開催されている250ccクラスに参戦可能なベース車両として、そのポテンシャルの高さが注目されています。

スフィアライト 4MINI ホンダCBX

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純正採用もされているLED/HIDライトメーカーのスフィアライトのブースに展示されていた、小さなホンダCBX400F。隣に鎮座した本物のホンダCBX400Fとの大きさの違いは一目瞭然。しかし、外装はもちろん、エンジン、ホイール、スイングアームといった各部も本物にしか見えない出来栄えに驚愕! この車両は、4ミニの世界では昔から有名なショップ、トラストライトサクセスがスフィアライトからの依頼で製作したもの。ホンダ・エイプ50をベースに、実車にそっくりでリアルなミニバイクを作り出す同ショップの技術力が、いかんなく発揮されたデモ車でした。

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ホンダAPE50をベースとし、エンジン、フレームといった基本構造はそのまま。そこにCBX400Fと同形状で、寸法だけを12インチサイズにリサイズしてバランスをとった各パーツを装着して、実車さながらのミニCBX400Fが完成! エンジンはアルミの1枚板をベースに、切って、曲げて、貼るという職人技を駆使して仕上げたそう。マフラーはスチール製で、実車と同じ形状に手曲げ加工をした上でメッキ化してあります。

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独特の形状を持つコムスターホイールは、前後共にアルミ削り出しで製作。スイングアーム、ブレーキ、ステップベース、スターターやポイントのカバー類も全て削り出しによるもの。フロントフォークはインナーチューブ部分にはエイプ50をそのまま流用し、ボトムカバーは削り出しで対応。なおフォークの角度はエイプ50のノーマルのままで、ノーマルの良さが無くならないように、という配慮から。

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メーター、ハンドル、キルスイッチ、ウインカースイッチ、ヒューズボックス、ステップは本物のパーツをそのまま流用。タンク、シートカウルなどの外装類はFRPで製作。このように基本的に製作したパーツのほとんどがワンオフとなるため、販売価格は決して安価ではありませんが、興味がある方はお問合せを!

DAX125 DAXSTER

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オシャレなハイラックスと共に展示されていたこちらのDAX125は、タイのカスタムコンプリートメーカー、K-SPEEDによるDAXSTERです。同社はカブやハンターカブ、レベルなどをベースに、ミリタリーテイストを滲ませながら独特のテイストで仕上げる人気ショップで、日本でも各車が販売されています。今回展示されていたブースはミニバン、SUV、スポーツカーをベースに様々なコンプリート車の製作販売を手掛けるアクセルオートのブースで、アウトドアをオシャレに楽しむ乗り物の提案として、このDAX STERも展示されていました。

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定番となっているローダウンスタイルに、ブロックパターンタイヤやオリジナルパーツを各部に装着。可愛らしさと無骨さが融合した最新スタイルのミニバイクは、こだわり派のアウトドア好きに似合いそう!

ROHAN メタルハーレー

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細やかなデザインと煌びやかな金属の質感。同じテイストで並んでいたシボレー・インパラ、ハーレーダビッドソン・FLHXストリートグライド、そしてFLSTFファットボーイトライクの3台。このブースは、毎年東京オートサロンで驚愕のペイントによるデモ車をお披露目するROHAN(ローハン)のブースです。カスタムペインターとしてスタートし、現在はROHANとしてオリジナル塗料の開発販売から、その職人技を後継に伝承するブランドとして、その地位を確立しています。

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ここで披露された技術は、ご覧の通りの金属の質感を表現したROHANオリジナル塗料、IZ METAL(アイズメタル)の極(きわみ)と侍(さむらい)を使用したもの。下地処理から、エングレービングやダイヤブロックといった詳細なデザインを施工。その後、サフェ仕上げを経て、各デザインを彫り込む作業を実施。そして、ベースカラーを施した後に、IZ METALで仕上げ。この気が遠くなるような作業を繰り返して、このストリートグライドが完成しているのです。

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車両全体に余すところなく施されたデザインの数々。多彩なグラフィックをセンス良く配置するだけでなく、彫刻と呼ばれるそのグラフィックを彫り込む繊細な作業も必要なため、相当の技術力と集中力が要求されます。

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装着されているパーツは、アイアンパドック、HHI、JH、スクリーミンイーグル、アレンネスなど、主要人気ブランドを選択。これらのパーツ装着だけでも見応えある車両が完成するはずですが、そこにROHANの3Dペイントが加わることで、問答無用の存在感が醸し出されていました。

ボディライン 日産NV350キャラバン

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最後はトランスポーターネタのご紹介。フルカスタムされたゼファー1100が積載されていたこの車両は、日産NV350キャラバンに特化し、コンプリート車の販売やオリジナルエアロキットなどを手掛けるBody Line(ボディライン)の最新作。特徴は、人気の4輪旧車、日産スカイライン(GC10)、いわゆるハコスカをイメージしたバンパーデザインを採用したこと。バイクだけではなくそれを運ぶトランポでも個性を演出したい。そんなユーザーには、こういった遊び心溢れるブランドがオススメです!

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Body Lineのオリジナル商品はフロントバンパーで、その下側に装着されたチンスポイラーはESBという別メーカーのもの。この2社の融合で、見事なまでのハコスカ感が演出されていました。なお、Body Lineとしては、リアバンパー、バックフォグ、オーバーフェンダーといった外装類から、サスペンションやビッグディスクローター。さらには内装のシートカバーやインテリアパネルなどもオリジナル製品をラインナップしています。

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