掲載日:2019年04月14日 プロが造るカスタム
取材協力/フオリセリエ記事提供/ロードライダー編集部 ※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2017』に掲載された内容を再編集したものです。
工業デザインを学び、輸入4輪整備、アルミ製高速船製造などを手がけたのちにショップをオープンしたという、フオリセリエ代表・島村さん。同店が手がけるボルテックスチューン(吸気ポートなどにディンプル状加工を施すことで吸入効率を高める)も、こうした独特のキャリアから生み出されてきたものだ。
ゼロベースから発想し、トライ&エラーで実測データを積み重ね、チューニングノウハウを確立していく。コンピュータ解析が幅を効かせる昨今では、手間のみかかって非効率と思われるかもしれない。しかし、ここにこそチューニングの可能性、面白さがあることも事実だ。
今回紹介するのは、そんな同店が手がけたGSX-R750R。レーサー方向でカスタムされることが多い1986年型のR750Rだが、この車両はオリジナルワンオフ品のハーフカウル、シートカウルでモダンに仕上げられているのが特徴だ。
「スズキの油冷エンジンは元々大好きなんですが、油冷ならではのシリンダーフィンを見せるデザインにしてみたかったんです。あとは定番ではなく、純正フォルムをリデザインしたワンオフの楽しさを再認識してもらいたい、という思いがあったことも事実です。単純に人と違うものがほしいという、天の邪鬼な性格なのかもしれませんが(笑)」(島村さん)
ちなみにこの外装、フレーム、ステー類の加工を一切必要とせず、ノーマル外装に戻せる構造となっている。ベース車にも敬意を払った、じつに職人気質なワンオフカスタムなのである。
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