掲載日:2016年10月03日 プロが造るカスタム
取材協力/RSカタクラ(片倉オート商会)
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
レースコンストラクターとして知られるRSカタクラだけに、スーパースポーツ系モデルをレース仕様に、というオーダーもかなり多い。この車両もまさにそんな1台だが、ベースマシンがちょっとばかり普通ではない。何とこれ、純ハヤブサではなく、ヨシムラのコンプリート、X-1(限定100台)ベースなのだ。
「オーナーさんからの要望は、『X-1をよりヨシムラの8耐用Xフォーミュラマシンに近づけること』。そこで足まわりはもちろん、エンジンまで徹底的に手を入れました。やるからには本物以上の完成度を目指さないといけないからね(笑)」
そう笑う同店代表・川幡さんだが、こうして見ても作り込みは、本物並み。エンジンもヨシムラチューンのユニットをベースにポート加工、カムシャフト交換(X-1のヨシムラST-1をST-2に)、冷却系の見直し(ビッグラジエーター化しその背面にラウンドオイルクーラーをマウント)などが行われているし、足まわりも耐久仕様のオーリンズォークにレース用ステム(OW01用キットパーツ)、GSX-R1000用リアサスペンション(これもレース用キットパーツ)と、まさにレーサーそのものといった作りになっているのだ。
着座位置の高さを出すためにシートレール加工を実施
もうひとつ、目に見えない部分での特徴は、同店によるセットアップだろう。先述の前後サスペンションを始め、各部ディメンション設定、エンジン仕様変更にともなうインジェクターの補正、組み込み精度、それから細部のメンテナンスに至るまで、レースコンストラクターである同店のノウハウが詰まっているのだ。ワークスレプリカは、ステッカーとパーツだけでは完結しない。そして、それは乗ってみれば、すぐに分かる違いをもたらすものなのである。
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