掲載日:2016年03月02日 プロが造るカスタム
取材協力/RSカタクラ(片倉オート商会)
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
「1999年のデビューシーズンに、ウチのチーム出身だった吉川和多留が全日本タイトルを獲ったこともあるし、YZF-R7って、僕自身かなり思い入れのあるマシンなんです。それで、いつか公道仕様を作りたいとずっと思っていたんですね。じつはそのために、R7用のキットパーツなんかも結構取ってあった(笑)」
と言うRSカタクラ代表・川幡さん。ベースとなっている車両自体は2002年式のYZF-R1で、アッパーカウルにもR1のロゴが見えるのだが、知らずに見れば、これはもう、YZF-R7にナンバープレートを付けたようにしか見えない。
「ほぼ完璧なR7仕様になってますから、外観からR1だと判別できるのはエンジンの外観とメーターくらいしかない。エンジンだって、普段はカウルに隠れて見えないわけだから、実質区別はつかないでしょう」(同)
フレームは2002年式YZF-R1にYZF-R7のシートレールを加工装着したもので、YZF-R1のSTD同サイズの3.50-17/6.00-17マルケジーニホイールは2006年式YZF-R1のSP用アルミ鍛造
このR7仕様は、川幡さん自身が所有するもので、普段はツーリングなどに活用しているとのこと。シートカウルにトランクリッドを追加工して荷物を入れられるようにしたのも、まさにこのためで、目立たないようにETC車載器なども装備されている。ツーリング時は走ることに集中したいという川幡さんにとって、バッグをどこかに外付けするという選択肢は、最初からなかったと言っていい(ツーリングも革ツナギでというのが川幡さんの流儀)。
各部パーツは以前からストックされていたものだが、外装のペイントは川幡さんが時間のある時に自分で行なったものだという。くだけて言えば、「缶スプレーによる自家塗装」だそうで、こんなところも、じつにスタッフ所有車らしい。マシンを仕上げる最後の要素は、やはり思い入れと手間、これに尽きるのである。
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