掲載日:2016年01月13日 プロが造るカスタム
取材協力/ジャム
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
JAMがTOT(テイスト・オブ・ツクバ)モンスター・エヴォリューションクラス参戦用に組んだXJRレーサー。2013年11月と2014年5月は連勝を飾ったマシンだ。エンジンはミハラスペシャリティ扱いの絶版品ワイセコφ79mm、メガサイクルカムを組み、インナーシム化、リテーナーも7075材に硬質アルマイトをかけたJAMオリジナルを使うが、意外にもバルブスプリングはノーマル(新品)を使っているという。
「シャシダイに掛けてみると大体9,000~9,500回転くらいでピークアウトして、あとはパワーもドロップしていくんです。これはノーマルのレブリミットとほぼ同じか少し下くらいなので、これならノーマルスプリングでもジャンプしないと判断しました。バネレートの高いスプリングは、それだけでフリクションになりますから、低中速の加速を重視するツクバ仕様では、そういった要素は極力排除したかったんです」
フォークはSTD同径のオーリンズφ43mmだが中身はSB用キットに入れ替え、リセッティングなどを行った別モノ
そう語る同店・深井さん。メガサイクル製カムもラインナップされている中から中低速重視タイプをチョイス、その上で圧縮比設定、ヘッドチューン、吸排気パーツなどで狙った特性を実現しているとのこと。すべてを加速性能に特化したエンジンだが、結果的にパワーは160ps近く出ているそうだ。
「ストリートでもドラッグでもそうですけど、加速性能を上げていかないと車体は前に進んでいかないと思います。バルブスプリングのレートによるフリクションロスにしても、シャシダイ上ではっきり数値の差になって出るし、実走だともっとはっきり体感できるんですね。人間が感じるパワー感って、ピークパワーじゃないんですよ」(同)
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