掲載日:2015年10月14日 プロが造るカスタム
取材協力/バグースモーターサイクル
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
ラッピング塗装で仕上げたドレミ製Z2外装キットをまとったゼファー750。サイドカバーには“850”の文字が。手を入れたバグースの土屋さんに聞くと「850ccのオリジナルキットをこれから市販(810cc版も設定されている)する予定で、この車両にはほぼ完成形を搭載しています」とのこと。
「当然排気量が違いますからピストンを用意し、それに合わせてヘッドも用意します。ピストンクラウン形状に合わせて燃焼室は作り直し、ツインプラグ加工も行います。当然点火系も必要になりますから、そこまでをまとめて供給したいんです」
こう土屋さんは続けるが、その裏にはここまでにTOT等で培ってきたノウハウもあった。
「レースにも使ってエンジンを突き詰めていくと、ある程度仕様は見えてくるんです。じゃあその先はどうしたらいいかを考えると、この案が浮かんで、テストを重ねた末に燃焼室の形状なども決まってきた。価格は現状で未定ですが、パワーの出方も含めていいものだと思います」
エンジンもさることながら、車体にもそうしたノウハウが生きている。STD150/70に対して180/55のワイドリヤタイヤを履きながら、押し回しは250cc以下かというくらい劇的に軽い。ベアリングほか回転部分に配慮し、またその組み合わせで生じるロスを徹底的に排除し「ゼファー750はバランスがいいバイク」(土屋さん)という素性を生かす工夫がされているのだ。
HIDでのトラブルを嫌ってのヘッドライトのLED化など、手を入れるならばひとつ先へ。ずっと見ていてもこの車両が飽きないのは、そんな凝った手が、さりげなく入っているからだろう。
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