掲載日:2015年08月05日 プロが造るカスタム
取材協力/単車工房モトジャンキー
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
かなりのカスタムが施された状態でモトジャンキーに入庫してきたZ。同店代表の中尾さんが試乗すると…。
「かなり乗りづらかったです。オーナーの楠さんはほかに油冷カタナやZZR1400も持っていて、その2台と比べるとどうもペースが上げられないと言ってたのですが、この乗り味だとそうだろうなと。そこで、各部を見直しすることにしました」
こう事もなげに言う中尾さんだが、実際の作業は各部のと言うより、全面的な作り直しだった。フレームは雑な加工をすべて撤去した上で、補強やピボット部のインライン処理をゼロから行い、ディメンションや前後サスは設定を大幅変更。エンジンは全バラ後に各部を精密計測・修正しバルブタイミング調整やクランクシャフトのバランス取り、ミッションドッグ部加工、各パーツへのWPC処理なども実施し、点火系やキャブセッティングにも手を加えた。
「完成後に楠さんに“これなら普通に乗れます!”と言ってもらえたのは嬉しかったですね。どんなにお金をかけてカスタムしても、普通に乗れないと意味がないですから。欲を言えばリヤホイールを6.00→5.50幅に変えたいところですが、現状でも当初と比べれば素直で扱いやすい特性が演出できたと思います」(同)
それを裏付けるように楠さんは、このZ1で出かける機会が増えた。さらにその完成時からはブレーキディスクを換え、ハンドルもバー→セパレートにして、個性も高めている。
Zに手を入れる際に最近よく聞かれるようになった“乗りやすさ”というキーワード。スムーズなレスポンスや思ったようなハンドリングは、それが具体化したものと言える。自然に乗れてこそ、バイクに作られた個性も楽しめるということだ。
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