掲載日:2015年05月01日 プロが造るカスタム
取材協力/ドレミコレクション
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです
ゼファーのお手本となった1970年代のZシリーズを今乗るための多彩なパーツをリリースし続けてきたドレミコレクション。このゼファー750は2014年5月のTOTに参戦した車両で、普段は同東京営業所の店長、藤野さんが街乗りにも使っている。藤野さんは2010年秋の大会以降はモンスタークラスに初期AMAヨシムラスタイルのヨシムラZ1で参加し、この5月大会からはDOBARゼロ1にスイッチしている。
「ドレミの社内的にはそもそものきっかけは、ゼファー(750、400)用の外装キットなんです。750用FX-Iタイプは従来カーボン/FRP製のみをラインナップしていたのが、純正同等のスチール製を製作、市販できるようになったんです。じゃあそのプロモーションでっていうわけです。社長・武が550ベースに新作のZ400FX外装、僕が750ベースでMk IIで」
確かにこの外観は、よく知った人なら思わずにやりとするような出来だ。しかもゼファー750ベースなので、乗ればコンパクトでもある。そこは従来のドレミ・Z2外装キットが浸透していることでも分かる。では内容はどうなっているのか。
「今回はエンジンも排気量拡大だけです。車体も軽くしたりとか、自分で既に分かっているフロントの剛性感アップなどについては予め対策しています。初めてですから、基本のパフォーマンスがどのくらいかを知っておきたかった。カムなども換えようかとは最後まで迷いましたが、まずは基準作りと判断しました。
レースというとついついスペシャルなものを使うことがステイタスになりがちですが、このゼファー、とくに750では、ほとんどがユーザーの皆さんが今、もしくはちょっと待ってもらえれば買えるものを意識しています。新しいパーツや手法も意識して、いろんなメーカー/ディストリビューターさんとも一緒になってやっていく感じです。あとは、コスプレですけど当時風に拘りすぎないこと。ヨシムラさんのマフラーも今風R-11サイレンサーですし。そう、モーターラボ製ステムも、φ43mm&ゼファー750用で買えますし、ゲイルスピードホイールやオーリンズフォークも同じです。
皆さんが外観上も注目するだろうチタンマフラーやTMRφ32mm-MJNキャブレターもそうですが、ゼファー750でやるなら面白いねってヨシムラさんにコラボレートしていただいた。今はレース用プロトタイプですが、ゆくゆくは…の可能性も見てもらえるかなと思います。
あとスイングアームは、ノーマルベースなんですね。僕はどうにもエキセントリックアジャスターが好みでなくて、チェーン調整も普通にしたいタイプ。なので、STDアームの最後部を切って、CB1300SFのチェーンプラーを合体したんです。これだけは市販の予定はないんですけど、せっかくなら自分にもカッコイイ方がいいよねっていう提案です。スイングアーム交換もいいんですけど、STDの太い感じは悪くないし、エンドを換えればいいだけでしたから、こうしました。
僕のカッコイイと思うことを提案しているんですが、それが受け入れられるといいですね」
2014年5月11日、快晴で迎えたTOTではドレミゼファーは2台とも無事完走し、目的たるアピールも果たした。新外装キットを軸に、これからリリースされそうなパーツへの期待感も持たせた“コスプレ”ゼファー750。ドレミ&藤野さんの狙いは、しっかり当たったのではないだろうか。
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