掲載日:2010年06月05日 名車ライブラリ
大人気モデルの狭間に埋もれた
味わいあるスポーツモデル
1972年に発表された1979年のZ1000マークIIまで続いたシリーズの後を受けて登場したZ1000J。Z1系を日本製マルチエンジンの第1世代とするなら、ライバルとなったホンダCB750Fとともに第2世代と言えるのがJである。
初代Zシリーズがあまりにもヒットしてしまったために、J系モデルの生産台数はZよりひと桁少ないと言われ、またエディ・ローソンのAMAスーパーバイクレースチャンピオン記念で発売されたZ1000Rの影に隠れてJのインパクトの低さは否めない。特に写真のアメリカ仕様は、先代のZ1000系に似た丸い燃料タンクを搭載したため、ヨーロッパ向けの角タンク仕様に比べてシャープ感が少ないという意見もあった。それは、いくら1981年にローソンが操ったマシンが丸タンクだったと言っても、現在の絶版車市場で爆発的なヒットに繋がる起爆剤にはなってくれないようだ。
市場においてはZ1000Rに人気が集中し、Z1とニンジャの間に挟まれて超ヒットモデルにはなれなかったのがZ1000J系の一般的な評価だろう。だが、Z1の長所を伸ばす改良を施し、さらに当初からモータースポーツフィールドを視野に入れていたスーパースポーツモデルとしての実力は、改めてこうして見るとひしひしと伝わってくる。
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