掲載日:2018年07月26日 試乗インプレ・レビュー
取材協力/ライコランド新横浜店 ハラファクトリー
文/モトメンテナンス編集部 写真/堤 晋一
記事提供/絶版バイクス編集部
※この記事は『絶版バイクス23号』に掲載された内容を再編集したものです。
現在のような絶版車ブームが起こる以前から、逆輸入絶版車として常に高い人気を維持してきたカワサキZ1。1970年代に到来したハイスピード時代に対応すべく、2ストローク3気筒のマッハシリーズの次世代モデルとして開発されたのが、4ストロークDOHC4気筒、排気量903ccのZ1だった。
試乗した車両は、神奈川県横浜市の絶版車ショップ、ハラファクトリーでフルレストアされた1973年式。経験豊富なメカニックによって経年変化による劣化や摩耗、不具合が取り除かれた1台だ。装備品の中ではスチール製の手曲げ集合マフラーは純正と異なるが、キャブレターは純正のミクニVM28であり(フロートチャンバードレンがマイナス頭のビスに変更された、1974年式以降用を装着)、本来のフィーリングやテイストを確かめることができるはずだ。
触ったことのない人にとって、カワサキZは重いバイクという印象があるはず。現代のバイクに比べると、エンジンを含む重心位置が高く、ステアリングヘッドパイプもエンジンから遠くて高い位置にあるため、車体を傾けた際にグラッと倒れ込む印象がある。ならば数字として重いのかといえば、そうとは言えない。当時の資料によればZ1の空車重量は230kgで、ホンダCB750フォアの乾燥重量は220kgと発表されていた。
もっと最近の機種と比較すれば、W800は216kgでゼファー1100は245kg、ZRX1200ダエグは246kgである。メーカーが公表する重量には空車とか乾燥など異なる測定条件が混在するがが、必ずしもZ1が重いバイクではないことが数字からは示される。
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