

掲載日:2008年01月30日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
世界トップクラスの性能の市販車、という言葉に惹かれてしまったら、隼を選ばざるを得ない。ここまでのスペックを叩き出すマシンは他に少なく、ライバルと比較しても十分に魅力あるマシンだ。カタログスペックで190馬力以上を出すエンジンは数も限られており、このパワーを手にする悦びは格別。また、デザインや細部の作りこみもレベルが高く、究極のスポーツモデルを持つという所有欲も十分に満たせるだろう。また、長距離をハイスピードで移動するツアラー志向の方にもぜひオススメしたい。余裕あるパワーと高い空力はそれだけ旅の疲れを減らし、快適なライディングを楽しませてくれる。シングルシートカバーを取った状態だと、荷掛けフックの位置や座面の安定性も高いため、見た目よりずっと荷物の積載性も良好。ツアラーとして長い旅路を共にするのも面白そうだ。
ライダーなら誰もが一度は心に思い描く「最速」の二文字。これを現実とするだけの実力を隼は持っている。ただし、それを味わうには闇雲にアクセルを開けるのではなく、自分自身をコントロールする冷静さも必要だ。それは裏を返せば、それほどまでに乗り手を高ぶらせるマシンとも言える。これまでにも色々なバイクに乗ってきたが、隼の印象の強烈はまさに唯一無二とも言えるレベルだ。速さだけでなく、ルックスも細部のデザインもまさにこのバイクだけのもの。世間では色々なカテゴリーが存在しているが、隼はそれ自体がカテゴリーではないかと思わせるほどの個性を持っている。そして何より、強力な個性と存在感、ポテンシャルにまたがるために、自分の背中に何か熱いものを通してくれるだけの力を感じさせてくれるモーターサイクルだ。隼が世界最速を合言葉に世に出てから10年。魅力は色褪せるどころかより鮮やかな色合いを見せつけながら、今日も頂にて新しいライダーを待っている。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!