KTM初の並列2気筒エンジンを搭載した790デューク

掲載日:2018年03月30日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/佐川健太郎  写真/KTM  動画編集/山家健一  衣装協力/HYOD

KTM 790デューク(2018-) 特徴

クラス最強の軽快な走り
その必然が並列2気筒だった

KTM 790デューク(2018-)の試乗インプレッション

790DUKEに搭載されるエンジンは完全新設計の水冷並列2気筒DOHC4バルブ799ccの「LC8c」と呼ばれるユニットで、小文字のCはコンパクトを意味する。従来の690DUKEに採用される「LC4」は水冷単気筒、そして1290スーパーDUKE Rやアドベンチャー系に搭載される「LC8」はV型2気筒というように、KTMの大排気量モデルはこれまで主に2系統のユニットでやりくりしてきた。

KTM 790デューク(2018-)の試乗インプレッション

そこに何故新たなエンジンを投入するのか開発者にも聞いたが、理由のひとつは690と1290との間を埋める新たなモデルを作ることでミドルクラスの選択の幅を広げたかったこと。そして、このクラスで最強の軽さとハンドリングを実現するための必然として選んだレイアウトが並列2気筒ということだった。

KTM 790デューク(2018-)の試乗インプレッション

単にパワーアップするだけならVツインでも問題ないが、シリンダーが前後に分かれるためマスが分散しやすくユニット自体も大きくなりがちだとか。また、俊敏なハンドリングのためには前輪荷重を稼ぎたいが、Vバンクをそのまま前傾させると前輪とのクリアランスやフロントフォークのストローク量にも制約が出てしまうなどの問題が出てきたという。つまり、今回のニューモデルの要求を満たせなかったということだ。

KTM 790デューク(2018-)の試乗インプレッション

フレームも今回初の鋼管ダイヤモンドタイプを採用し、エンジンを剛性メンバーの一部として利用することで軽量コンパクト化を実現。電制も一段と進化し、4段階(スポーツ、ストリート、レイン、トラック)のライディングモードに「スーパーモト」モード搭載のコーナリングABS、トラクションコントロール、エンジンブレーキの効きをコントロールするMSR、アップ&ダウンシフター、そしてこれらの電制とライダーをつなぐTFTフルカラーディスプレイなど先進機能が詰め込まれている。従来のKTMとは一線を画す新世代のロードスポーツ、それが790DUKEなのだ。

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