

掲載日:2012年03月15日 試乗インプレ・レビュー
FZ1 FAZER GT は、運動性の高さが高い評価を得ているネイキッドスポーツ FZ1 シリーズに、新たに加わったバリエーションモデルだ。変更点はフルカウル化、ロングスクリーンの装備、ヘルメットホルダーが追加されたことの3つ。快適性と実用性の向上を主眼に置いたモディファイである。
FZ1 シリーズは、高いスポーツ性とストリートファイター的なアグレッシブなスタイリングが特徴のひとつだが、ラジカルなルックスやエンジンのベースとなっている YZF-R1 の過激な動力性能からは想像し難い、どんなライダーでも走りを楽しむことができる親しみやすさを備えている。これは FZ1 シリーズのハンドリングの完成度が極めて高く、飛び抜けて優れた操縦性を有していることから生み出されたキャラクターだ。もとより、抜群の乗りやすさを誇る FZ1 シリーズなのだから、快適度が増し汎用性が高まったのは大いに歓迎できる。
FZ1 FAZER GT 最大の特徴であるフルカウルは、ヤマハ車の純正オプションを取り扱うワイズギア製。スクリーンとヘルメットホルダーもワイズギア製であり、FZ1 FAZER GT 自体がディーラーオプション仕様車として設定されている。全てのパーツはヤマハ販売店で購入可能だし、FZ1 FAZER を後から GT 仕様に変更することは難しくない。しかしここに、見逃せないポイントが存在する。
FZ1 FAZER のメーカー希望小売価格は税抜きで100万円。対する FZ1 FAZER GT は税抜きで108万円と、その差は8万円となる。だが、GT に装着されているパーツをオプションとして購入した場合、税抜き総額で13万円を超える。つまり、FZ1 FAZER GT のプライスは最初から5万円以上がディスカウントされている、というわけだ。これは大きい。また、FZ1 FAZER GT のカラーリングは専用色であり、FZ1 FAZER には存在しないカラーであることもプレミア感を高めている。
ハード面は FZ1 FAZER そのままだから、走りの良さは折り紙付きだ。FZ1 シリーズにはノンカウルの FZ1、ハーフカウルの FZ1 FAZER、そしてフルカウルの FZ1 FAZER GT がラインナップすることになった。フルカウルの快適性は今さら語るまでもないだろう。魅力的な選択肢が増えたのは、ユーザーとしては実に喜ばしい。
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