

掲載日:2011年11月17日 試乗インプレ・レビュー
エンジンは伝統の縦置きVツイン。エンジンの左右への張り出しは想像以上に小さく、バンク角をスポイルすることはない。左右バンクの挟み角は90°で、バルブの駆動方式は OHV の2バルブ。最高出力は 29.5kW/6,250rpm、最大トルクは 50Nm/3,600rpm を発揮する。クラッチは乾式単板。
インジェクションシステムの心臓部、スロットルボディの口径はφ36mm。スムーズなレスポンスと、扱いやすいパワー特性を実現する。
マフラーは車体下でバイパスを持つ。エキゾーストパイプとサイレンサーの接合部に設けられたキャタライザーは、日本の排気ガス規制に適合させるための日本仕様の独自装備。
メンテナンスフリーを実現するシャフトドライブを採用。シャフト特有のトルクリアクションはほとんど感じられない。スイングアームは左右で支持するコンベンショナルなタイプ。ファイナルギアケースは車体の右側に設置される。
フロントブレーキのローターは、ステンレス製の大径φ320mmのフローティングタイプ。キャリパーはブレンボ製の対向4ピストンキャリパーを装備。絶対的な制動力は充分に確保されているが、初期制動は甘め。18インチのスポークホイールはクロームメッキ仕上げ。
リアホイールは17インチ。ブレーキはφ260mmのステンレスディスクに、ブレンボ製の対向2ピストンキャリパーを組み合わせる。
リアサスペンションにはツインショックを採用。ショックユニットのプリロードは無段階調整式。
ハンドルバーはセパレートタイプ。クランプ部がトップブリッジ下に位置する本格的なもの。タレ角は大きめだが、幅は狭くハンドル位置もライダーに近いので、見た目の印象よりポジションは辛くない。
ヴィンテージレーサーを思わせるシングルシートを採用、乗車定員は1名となる。“カフェ” を名乗る由縁だ。シート高は着座時で 805mm を公称する。
往年の名車 “V7 Sport” を忠実に再現したフォルムを持つ燃料タンク。容量は17Lと充分な容積を確保している。
タンクキャップは伝統的なスタイリングを持つ、キー付きのエアプレンタイプ。ポリッシュ仕上げで、クラシックなタンク形状に見事なマッチングを見せる。
メーターはオーソドックスな2眼アナログメーターで、文字盤上に液晶パネルを装備。左のスピードメーター内のパネルにはオドメーターとトリップメーター、右のタコメーター内のパネルには時計と外気温が表示され、それぞれ切り替え表示可能。
メーターケースの外側にはモトグッツィの象徴である鷲のエンブレムがレリーフされる。細部までこだわりが感じられるデザインワークだ。
トップブリッジはベースモデルである V7 CLASSIC と共通部品だが、ハンドルポストの取り付けホールは V7 Café Classic 専用のパーツでドレスアップされる。
右側ハンドルスイッチはセルボタンとキルスイッチを装備する一般的なもの。国産車から乗り換えても違和感はない。
左側ハンドルスイッチには、ヘッドライトの HI/LOW 切り替えスイッチ、プッシュキャンセル式ウインカースイッチ、ホーンボタン、パッシングスイッチ、チョークレバーを装備。
ヘッドライトは伝統的な砲弾型のフォルムを持ち、レンズはマルチリフレクタータイプ。ウインカーボディはライトケースの形状にマッチした砲弾型で、スタイリッシュなクリアレンズを採用する。
正立式フロントフォークのインナーチューブ径はφ40mm、インナーチューブガードも装備する。フロントフェンダーは金属製のスタビライザーから吊り下げてマウントされる。
リアフェンダーは軽快感の強いショートタイプ。灯火器類は、リヤフェンダー上にステーを介してマウント。テールランプはキャッツアイスタイルを採用する。
シート下には小物入れスペースが設けられるが、容積に余裕はなく、書類と車載工具を収納すると他にはウェスくらいしか入りそうもない。
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