カワサキ 1400GTR – “大陸横断スーパースポーツ”

カワサキ 1400GTRの特徴

ライダーを支援する
最先端のシステムを満載

ヨーロッパ大陸を快適に横断する高速ツアラーとしての性能とスーパースポーツ並みの運動性能。一見無謀にも思えるコンセプトを一台のマシンに集約してみせたのが1400GTRである。これを実現するために選ばれたプラットホームはZZR1400。世界最速のメガスポーツを標榜して開発された直4水冷DOHC1352ccエンジンと、スーパースポーツZX-R10のディメンションを取り入れたカワサキ独自のアルミ製モノコックフレームという完成されたユニットをそのまま生かしつつ、高速長距離移動のニーズに合わせてウインドプロテクションとユーティリティが高められた。

エンジンにはZZRと同様、ラムエアシステムを搭載するが出力特性は低中速寄りにディチューンされ、シャフトドライブ特有のリヤリフトを抑えるテトラレバーリヤサスペンションを搭載。防風性能を強化した無段階調整式の電動ウインドスクリーン、グリップヒーターを標準装備。フロントカウルには電磁ロック付き小物入れ、リヤシート左右にはフルフェイスヘルメットも収納可能な片側10kgの積載量を持つパニアケース、リヤキャリアを標準装備。アクセサリー用DC電源ソケットなど、充実した「旅」の装備を誇る。

マイナーチェンジが施された2010モデルで注目すべきは、ライダーサポートテクノロジーの充実である。サブスロットルによる空気吸入量、点火時期、燃料噴射量から後輪の空転を感知し、エンジン出力を制御するKTRC（カワサキ・トラクション・コントロール）に加え、ブレーキ入力を感知し前後に理想的な制動力配分を行うK-ACT ABS（カワサキ・アドバンスド・コアクティブブレーキング・テクノロジー・ABS）を新たに導入。前後ブレーキの連動率を2種類のモードから選択(ハイコンバイン／スタンダード)でき、しかも渋滞時やUターン時は自動的に前後連動がキャンセルされる機能が付くなど画期的なシステムに仕上がっている。また、走行中の燃料消費効率を常時モニターして知らせる、エコノミカルライディングインジケーターを液晶ディスプレイ内に表示。燃焼効率を向上させるフューエルエコノミーアシスタントモードとともに環境性能にも配慮。タイヤ空気圧を表示し、数値が一定以下になるとワーニングランプが点灯するタイヤプレッシャーモニタリングシステム、エンジン始動にキーがいらない電気式キー認証システム、KIPASSを採用するなどユーティリティも充実している。

より速く安全に快適に環境にも優しく…。現代社会におけるキーワードを具現化した本格的ヨーロピアンツアラーとしてkawasakiが、そして日本が世界に誇れる一台と言えるだろう。