

掲載日:2010年07月15日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
ニンジャ400R最大の特徴は、国内向け400ccクラスで唯一となるフルカウルの採用だ。1990年代までは珍しくなかった装備だが、近年では大排気量スポーツ以外ではあまり存在せず、400ccクラス以下では同社のニンジャ250Rのみとなる。空力を考慮して設計されたスタイルは優美で、ネイキッドモデルにはない出で立ち。同社の大排気量スーパースポーツを意識したカウルデザインは、ニンジャ400のアイデンティティとも言える部分だ。防風性能と言う実用性も魅力だが、普通自動二輪MT免許で乗ることのできる唯一のフルカウルという部分も、このモデルの大きなセールスポイント。ネイキッドだらけの400ccクラスに、一石を投じるモデルとなっている。
また、ライダーの疲労を低減させるための工夫が豊富なのもニンジャ400Rの特徴。エンジンマウントの一部とハンドルマウント、ステップにラバーを採用することで、各部の振動を低減している。特にハンドルのラバーマウントは効果的で、高回転を使って巡航していても手が痺れるようなことはなかった。シートも他社の400ccモデルに比べると肉厚で、クッションもコシのある印象。アップライトなポジションとの組み合わせで、長時間走行しても疲労感が少なかった。
一方、気になるのは実用面に大きく影響する収納スペース。ツアラーでは定番となるカウル内の収納だが、残念ながらニンジャ400Rには設定されていない。その代わり、シート下にはETC本体とU字ロックを収められるスペースが確保されている。荷掛けフックやタンデムグリップなどを使えば荷物の積載には問題ないが、ツーリングと言う用途を考えると、車体側の収納スペースはもう少し欲しかったというのが正直な感想だ。とは言え、国内向け400ccではリーズナブルな部類に入る649,000円というプライスを考えれば、装備類は納得できるレベル。美しいスタイルと必要十分な実用性を持つモデルとして、ニンジャ400Rは非常にコストパフォーマンスが高いモデルと言えるだろう。
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