

掲載日:2007年06月07日 試乗インプレ・レビュー
車両を眺め、何よりも先に目がいくのはやはり直立した単気筒エンジン。横幅のある4気筒のエンジンよりも、雄々しいVツインのエンジンよりも、一種の優美さを感じてしまうのは私だけだろうか。スリムだが、引き締まったボディ。シングルエンジンからは、こんな連想が沸くからだろうか。シンプルでRの美しいティアドロップタンクから続く曲線はシートまで続き、ただ眺めているだけで時が過ぎていきそうになる。フロント19インチ、リア18インチのスポークホイールの組み合わせも絶妙。個人的な話で恐縮だが、私の中でのオートバイらしいバイクの条件とは「スポークホイールであること」と「フロント19、リア18。もしくは前後18」と頭に刷り込まれている。前後17インチのスポーツバイクが隆盛の中で、このホイール構成のバイクの美しさが新鮮に輝いて見えるのは私だけではないはず。
CB400SSはどの角度から見ても“オートバイらしく”美しいのだが、フロントから見た景色も思わず笑顔を浮かべてしまうほど、私の好み。ヘッドライトの左右に並べられた程よいサイズのウインカー、ヘッドライトの大きさも絶妙だ。ヘッドライト上部に見えるメッキが施されたスピードメーター、タコメーターが最近多いお椀型のモノでないところも嬉しい。このバイクは。タイヤの細さ、車両の横幅など全体的にスリムにまとまっていて、それぞれのパーツの自己主張は激しくない。どのパーツも控えめな美しさを持ち、すべてのパーツが合わさってバランスのいいスタイルとなっている。ただクラシカルなスタイルの焼き直しというだけではなく、どこか新しさも感じさせてくれるデザインだ。
オートバイらしいスリムでシンプルなフロント構成。特にメーターからフォークブーツへと続く縦のラインは旧いヴィンテージオフロードバイクを彷彿とさせる。ややアップ気味のハンドルからも土臭さを感じる。
エンド部分が絞られた上品なマフラー形状は左に見えるリアドラムブレーキともマッチする。各種規制をクリアするマフラーサウンドは穏やかだが、アイドリング時から加速時まで乗り手に不満を抱かせないモノ。
スタンダートなオートバイには欠かせないスポークホイールを採用。フロントブレーキがシングルディスク、リアはドラムブレーキという組み合わせも制動力とスタイルとのバランスの良さを演出してくれている。
緩やかなカーブを描くシート形状はスタイル面に貢献しているのはもちろんのこと、座り心地も柔らかで満足の行くモノ。シート全部が絞り込まれた形状になっているため、足つき性が非常にいい。
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