掲載日:2011年11月16日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/淺倉 恵介
ZRX1200 DAEG(ダエグ)は、カワサキ製リッターネイキッドの主力機種 ZRX シリーズの最新モデルです。アップハンドル、ツインショックといったコンベンショナルなモーターサイクルのポイントを押さえつつ、マッシブでエッジの利いたデザインワークが現代のスタンダードであることを主張しています。
ライバル達に比べコンパクトな車体を持つ ZRX は、その高いスポーツ性が持ち味です。シリーズの初代モデルである ZRX1100 は、過激な運動性能で支持を得ましたが、反面「ハンドリングに落ち着きがない」という評価も少なからずありました。その反省を活かした後継モデル ZRX1200 は、排気量アップによるトルクフルなエンジン特性と優れたハンドリングを持つ完成度の高いモデルですが、今度は優等生すぎるという声も出てきたのです。 ZRX1200 DAEG は評価の高い ZRX1200 のフレームをベースに使用していますが、フロントフォークのオフセット量を増やしマシンのスタビリティに大きく影響するトレール量を小さくすることで運動性を向上。ZRX1100 の機敏さと、ZRX1200 の安定性、両方の良いところを併せ持つハンドリングを手に入れているのです。
ZRX1200 DAEG のエンジンは GPZ900R を源流とする、サイドカムチェーン式の水冷DOHC16バルブエンジン。デビューから四半世紀が経過し、熟成に熟成を重ねた信頼性は折り紙付きのパワーユニットです。基本設計は古くても内容は最新技術が投入されており、シリンダーはスリーブレスのメッキシリンダーですし、吸気システムにはインジェクションを採用。インジェクションのスロットルボディの口径はφ34mmと、排気量からすると控えめなサイズを選択することで、全域で扱いやすいパワー特性を実現しています。また、シリーズで初採用となる6速ミッションは、クロスしたギヤレシオをもたされておりワインディングでの使用ギヤの適正化、シフトショックの軽減を果たしています。
輸出モデルの存在した先代モデルとは異なり、ZRX1200 DAEG は日本国内でのみ販売される車両です。そのため汎用性の枠が取り払われ、国内での使用に特化した設計が可能となりました。ZRX1200 DAEG は日本の国土、固有の交通事情に最適化され、走りを存分に楽しめるネイキッドスポーツなのです。
リッターネイキッドのベストセラー、大柄な車体ながら素直でクセのない操縦性は万人に薦められる。ハーフカウル付きのSB、ツーリング仕様のSTなどバリエーションモデルも豊富。
リアサスペンションにモノショックを採用する他、デザインも含め全体的にモダンな車体構成を持つ。雰囲気重視ではなく、走行性能を優先したひと味違うリッターネイキッド。
現行モデルの中では、リッターネイキッドで唯一の空冷4気筒エンジンを搭載する。機敏さと、ビッグバイクらしい手応えを両立したハンドリングは秀逸。
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