ホンダ CB1300 スーパーボルドール

掲載日:2015年04月13日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/淺倉 恵介

ホンダ CB1300 スーパーボルドールの画像
HONDA CB1300 SUPER BOL D’OR

ビッグマイナーチェンジを経て
熟成極まるネイキッドの王者

ビッグネイキッドのベストセラーモデルとして君臨する『CB1300スーパーフォア』と『CB1300スーパーボルドール』。大柄なハーフカウルを装備するSB(SUPER BOL D’OR)は、オーソドックスなネイキッドスタイルのSF(SUPER FOUR)をベースに、精悍なスタイリングで快適性を向上させた人気モデルです。現行モデルは2003年に登場した、通称「SC54型」と呼ばれるモデルをベースとし、モデルイヤーが10年を超える寿命の長いモデルです。2014年に施されたマイナーチェンジでは各部がリファインされ、更に性能と質感が向上しました。

メカニズムの面で最も大きな改変は、ミッションの6速化です。従来は5速だったものに、オーバードライブ的な6速を追加したことで、高速走行時の静粛性や燃費の向上を実現しました。サイレンサーのマフラーが小型化されましたが、消音性能はしっかりと確保され、合わせてインジェクションのセッティングも変更。直列4気筒エンジンらしい、心地良い吹け上がりを実現しています。

フレームはアンダーチューブからシートレールに手を加え、剛性バランスを変更。純正オプションに加えられたパニアケースやトップボックスを装着しても、ハンドリングに乱れはありません。ハンドル位置が上方と後方に9mm移動したことで、よりアップライトなポジションとなりました。スポーティな新デザインのカウリングにはLEDヘッドライトを採用。省電力性と高い夜間視認性を実現しています。また、ETC車載機とグリップヒーター及び専用インジケーターを装備した豪華装備モデル「Eパッケージ」もラインナップに追加されました。価格はやや上がりますが、装備の内容や後から取り付けた場合の工賃を考えれば、バーゲンプライスとも考えられます。

フルモデルチェンジに近いビッグマイナーチェンジを行ったことで、ホンダのネイキッドの旗艦としての風格を増したCB1300スーパーボルドールは、さらに魅力的になったと言えるでしょう。

ホンダ CB1300 スーパーボルドール のここがポイント!
  • ● ミッションの6速化で静粛性など高速性能が向上
  • ● 新デザインのカウリングにはLEDヘッドライトを搭載
  • ● ハンドル位置の変更によりアップライトなポジションを実現

ホンダ CB1300 スーパーボルドールのライバルはこれだ!

  • ヤマハ
    FZ1 フェザー

    ヤマハ最強スーパースポーツ、YZF-R1のエンジンをストリート向けにモディファイして搭載するスポーツネイキッド。強靭なアルミフレームを採用し、スポーツ性に優れる。

  • スズキ
    バンディット1250S ABS

    専用開発のエンジンは3,500回転で最大トルクを発生。ビッグバイクらしい力強い加速力を、どんなシチュエーションでも味わえる。カウルの防風性は高く、実用性にも優れる。

  • カワサキ
    ZRX1200 ダエグ

    コンパクトなビキニカウルは見た目以上にウインドプロテクションに優れる。伝統のニンジャ系エンジンは熟成され尽くして信頼性抜群。どんな使い方もできる万能ネイキッド。

ホンダ CB1300 スーパーボルドール(2011年02月28日掲載)

ホンダ CB1300 スーパーボルドールの画像

ハーフカウルの装備で
CB1300SF の万能さがさらに向上

2003年にデビューした新型 CB1300 SUPER FOUR。その2年後にマイナーチェンジを受けた際、新しくラインナップに加わったのが、この CB1300 SUPER BOLD’OR(スーパーボルドール)です。この「ボルドール」とは、フランスで開催された24時間耐久レースの名前。70年代当時、このレースに参戦していたホンダのワークスマシン “RCB” にハーフカウルが装備されていたことに対するリスペクトが、車名に込められているというわけです。

そんな風にレーシーなネーミングを持つこのモデルですが、決して尖ったキャラクターではありません。ノンカウルの CB1300 SUPER FOUR 譲りの扱いやすさは100%受け継いでおり、狙いはむしろ快適性の向上。ハンドルとメーターパネルを取り囲むように装備された大型のハーフカウルは、走行時の風圧を軽減する役割を果たし、ライダーの上半身に走行風がダイレクトに当たることを防いでくれるのです。これによって、高速道路を使って長距離を走った後も疲労が少なくて済み、結果的に安全性の向上にもつながると言えます。このカウルを装備したことによる重量増は約5kg。とはいえ、フレームにマウントされているため、ハンドルを左右に切ったり、取り回しの時には重さをほとんど感じさせません。また一方で、高速コーナーを走る際にはフロントタイヤに適度な安定感をもたらし、CB1300 SUPER FOUR と比較して、しっとりとした落ち着きのあるコーナーリングを可能しています。また、カウルとタンクの間には収納スペースも設けられ、左右それぞれ約1Lの容量を確保。チケットや財布などの小物を入れておけるため、なにかと便利です。このように、ハーフカウルを装備することによってネイキッドのイメージをよりスポーティに変えただけでなく、ハンドリングや利便性も向上させたのが CB1300 SUPER BOL D’OR というバイクなのです。オールマイティ性能がさらに突き詰められ、現在はスタンダードモデルを凌ぐ人気を誇っているのも納得です。

中古車市場では、CB1300 SUPER FOUR と並んで物件数も豊富。年式やカラーリングで妥協する必要もないほど数多くの車両から選べるため、価格を軸に、じっくりと検討できるでしょう。(文/伊丹 孝裕)

ホンダ CB1300 スーパーボルドールのここがポイント!
  • ●  高速走行時の快適性がアップ
  • ● ネイキッドの機動力はそのまま継承
  • ●  CB1300SFを超える新スタンダードとして人気

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