ヤマハ YZF-R7 ABS (2022)

掲載日:2022年01月19日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/杉山 研二

YAMAHA YZF-R7 ABS (2022)
YAMAHA YZF-R7 ABS (2022)

スリムな車体に扱いやすい2気筒
MT-07ベースのスーパースポーツ

YZF-R7は、軽量なフレームに688ccの2気筒エンジンを搭載したフルカウルのスーパースポーツモデルです。フレームやエンジンなどの基本コンポーネンツはネイキッドバイクMT-07から受け継ぎ、各部を設計し直すことでスーパースポーツとして仕上げました。スリムでコンパクトな車体、レーシーな前傾ポジション、スロットル操作に俊敏に反応するエンジン特性などを持ち、ワインディングでもサーキットでも扱いやすく、ビギナーからベテランまで幅広い層のライダーが走りを楽しめるバイクとなっています。

パワーユニットは、力強いトラクションを生み出すクロスプレーンコンセプトの270度位相直列2気筒エンジン。クロスプレーンコンセプトというのは、慣性トルクを抑え燃焼トルクを効率良く引き出そうというヤマハの設計思想です。なお、このエンジンはMT-07のものがベースですが、ハイスロットル化、二次減速比の最適化などでスーパースポーツらしいパワー感を獲得。アシスト&スリッパ-クラッチも採用して扱いやすくなっています。

フロントフォークはインナーチューブ径41mmの倒立式を採用。剛性が上がり、ブレーキング時の安定感やコーナリング時の接地感が高くなっています。またプリロードの調整機能と、伸側および圧側の減衰調整機能も付いています。モノリンク式のリヤショックは減衰特性とスプリングレートをYZF-R7専用に設計、さらにプリロードと伸側減衰の調整も可能となっています。これらの強化したサスペンションに合わせて、フレームにはアルミ製センターブレースを新たに追加し、車体全体の剛性バランスも最適化しました。

フロントブレーキには、量産モデルとしては初採用となるブレンボ製の純ラジアルマスターシリンダーを装備。ブレーキレバーの入力をリニアに伝達することで、高いコントロール性能を実現します。また、フロントの対向ピストン4ポットブレーキキャリパーは、制動時のたわみを抑えたラジアルマウント方式を採用。それに加え、直径298mmのブレーキディスクをダブルで装着していますのでブレーキング性能も安心です。

最高出力は54kw(73PS)/8,750rpm、車両重量は188kg、車体カラーはブルーとブラックの2種類。発売は2月14日、車両価格は消費税10%込みで99万9,900円です。

また上記の標準モデルのほか、3月14日には「YZF-R7 WGP 60th Anniversary」を400台限定で発売。こちらはヤマハのロードレース世界選手権参戦60周年を記念したモデルで、1980年のYZR500(0W48)をモチーフとした白地に赤ラインの車体色を採用。価格は消費税10%込みで105万4,900円となっています。

ヤマハ YZF-R7 ABSのここがポイント!
  • ● 剛性感を高め挙動を分かりやすくする倒立フォーク
  • ● 減速時の安定感を高めるアシスト&スリッパークラッチ
  • ● スポーティで伏せやすいライディングポジション

ヤマハ YZF-R7 ABSのライバルはこれだ!

  • アプリリア
    RS660

    アルミニウムのフレームに最高出力73.5kWの並列2気筒エンジンを搭載したライトウェイトミドルスポーツ。車両重量は183kg、価格は消費税10%込みで139万7,000円。

  • カワサキ
    ニンジャ650

    軽量でスリムなシャーシに低中回転域の力強さを重視した並列2気筒エンジンを搭載。最高出力50kw、車両重量は194kg。価格は消費税10%込みで91万3,000円。

  • MVアグスタ
    F3 ROSSO

    逆回転クランクシャフト採用の3気筒エンジンを搭載するスーパースポーツモデル。排気量798cc、圧縮比13.3、最高出力は108kw。消費税10%込みで239万8,000円。


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