ヤマハ トリシティ300

掲載日:2020年11月25日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/杉山 研二

YAMAHA TRICITY300の画像
YAMAHA TRICITY300

スタンディングアシストを採用
フロント2輪の3輪スクーター

ヤマハでは、車輪と車体をリーン(傾斜)させて旋回する3輪以上のモビリティをLMW(リーニング・マルチ・ホイール)と呼びます。これまでトリシティ125/155や大型スポーツバイクのナイケンをラインナップしてきましたが、それに続くLMWとして2020年9月に発売したのが、このトリシティ300。フロント2輪、リア1輪の車体に、無段変速オートマチックの292cc水冷単機筒を搭載したスクータータイプのLMWです。

2つのフロントタイヤで安定して走れるというのがトリシティ300の魅力です。路面状況が悪くても前輪がスリップしにくく、また、左右で独立したテレスコピックサスペンションが路面の段差などによる衝撃を吸収します。車体の安定性の高さは、運転するライダーの疲労抑制にも大きく貢献。ステアリング機構には自然でなめらかな旋回性を作り出すLMWアッカーマン・ジオメトリを採用。停車時や押し歩きの際に車体を自立させるスタンディングアシスト機構も搭載しました。

車体骨格には、強度と剛性のバランスを最適化した新フレームを採用、そこに欧州向けスポーツスクーターのXMAX300用をベースとするエンジンを搭載。車重は237kgと一般的なスクーターよりも重くなりますが、最高出力は21kW(29ps)/7,250rpmとパワフルですので、市街地から高速道路まで余裕を持って爽快に走ることができます。なお、このパワーユニットは、走る楽しさと環境性能を追求したブルーコアエンジンでもあります。

フロント2輪の高いグリップ力に加え、ブレーキにはABSを標準装備。また前後効力配分を最適バランスさせる連動ブレーキのユニファイドブレーキシステムも装備しています。そのほか、スマートキーシステムや12VのDCジャック、容量約45Lのシート下トランク、ラチェットレバー式のリアブレーキロックなどユーティリティも充実。車体色はグレー、マットグレー、マットグリーニッシュグレーの3種類、車両価格は消費税10%込みで95万7,000円です。

ヤマハ トリシティ300のここがポイント!
  • ● 高い安定性と接地感を生むフロント2輪の車体構造
  • ● 停車中の車体を自立させるスタンディングロック機構
  • ● スムーズに旋回できるLMWアッカーマンジオメトリ

ヤマハ トリシティ300のライバルはこれだ!

  • ヤマハ
    トリシティ125

    124ccのブルーコアエンジンを搭載、最高出力は9kW。価格は消費税10%込みで42万3,500円(ABS装備モデルは46万2,000円)。小型AT限定免許で乗ることができる。

  • ヤマハ
    トリシティ155

    ABSに加え、前後効力配分を最適バランスさせる連動ブレーキのユニファイドブレーキシステムも採用。最高出力は11kW、高速道路も走行可。税10%込みで48万4,000円。

  • ヤマハ
    ナイケン

    845cc直列3気筒搭載の大型スポーツLMW。フロント2輪による安定感と接地感でコーナーを楽しむことができる。出力85kW、車重263kg。税10%込みで181万5,000円。


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