掲載日:2010年03月15日 特集記事 › RZ250/350が欲しい!!
記事提供/2009年8月1日発行 絶版バイクス4
1980年に登場した初期型は約30年前のモデルだけに、もはや絶版モデルの中でも十分な風格を漂わせるRZシリーズ。購入には機種固有のウィークポイントはもちろん、一般的な旧車の注意点を確認することが必要。
ユーズドRZの
チェックポイント
80年代レーサーレプリカブームの礎となり、数多くの2ストファンを生んだRZシリーズ。以前は手頃な価格で購入できたRZも、現在の中古車市場では30万円を下回るものは極僅か。良程度の車両は100万円を超えるものも珍しくない。しかし他の絶版人気モデルに比べれば、タマ数は多く、今なら車両を選ぶことができる。
初期型はすでに30年近く前のモデルであり、購入後は手を加えながら維持していかなくてはならないことを覚悟した方が良いだろう。
そんなRZシリーズの中古車購入時の注意点は、経年劣化を探すことが主になる。数多い事例として挙げられるのが、ウォーターポンプのメカニカルシールの劣化によって漏れた冷却水が、ギヤボックスに混入するトラブルだ。これはギヤオイルのフィラーキャップを開け、中を見れば確認できる。内側に白く乳化したオイルが付着していたら、漏れが発生している可能性が高く、メカニカルシールの交換が必要だろう。チェンジシャフトやカウンターシャフトのオイルシールからオイル漏れがないかも確認しておくと良い。
この年代のモデルに共通するウィークポイントである「電装部品」にも注意したい。CDIやレギュレーターの故障は前触れもなく突然やってくるため、補修部品が入手できる今のうちにスペア部品を手に入れておいたほうが無難だ。また、劣化して抵抗が増大したワイヤーハーネがエンジン不調を招く恐れもある。ヘッドライトが暗い車両は要注意だ。長く乗るつもりなら、納車時にハーネス交換を視野に入れても良いだろう。既にメーカー欠品となっているステーターコイルは、ハーネスカプラーが熱で溶けて、導通不良に陥っていることもあり、注意したい。
RZシリーズはマシンの性格上、転倒を経験している車両も多く、フレーム周りも要チェックポイントだ。車体を真横から見てシリンダーとフレームの隙間が著しく狭いものは、フレームに歪みが発生していると考えられる。また前後タイヤのショルダー部分に偏減りが見られる場合、フロントフォークやスイングアームの整列が出ていないことも考えられるので、購入時には必ず確認しておきたい。
転倒とは関係ないが、フレーム側のセンタースタンド取り付け部分に歪みや摩耗が生じ、センタースタンドで車体を立てた時にリヤタイヤが接地してしまう車両も多い。ちなみにこの症状は、社外チャンバー装着し、センタースタンドを外していた車には見られない症状だとも。走行に直接的な支障が出ることは無いが、修理には大きな費用が必要となるため、このあたりも注意しておきたい部分である。
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