現代に蘇るヴィンテージ、Wシリーズ

バイクの原点を見つめなおす先鋭化へのアンチテーゼ

「最近のバイクはちょっと行き過ぎていて…」と思ったことはありませんか? 毎年のようにバージョンアップされる最新モデルたちのスペックは確かに華やかですが、日常からあまりにもかけ離れてしまっている感は否めません。スポーツバイクが先鋭化していくかたわら、近年性能だけでなくテイストを大切にするバイクの人気が高まってきています。アルバムの中にある古き良き時代のスタイルをまとい、ゆっくりと味わえる…そんなモデルの中で今回注目したいのはカワサキのW650/400。往年の名車のスタイルを再現しながらも、中身は現代の技術で作られており、日常の使用でも不安がありません。性能自体は最新モデルに比べれば控えめですが、その分個性とテイストに満ちたライディングフィールを持っており、「バイクに乗る」ということそのものを楽しめるモデルです。また、カスタムパーツも豊富にラインナップされているので、よりヴィンテージテイストに、といった遊び方も可能。W650/400で、味わい深いバイクライフをはじめてみませんか?

KAWASAKI W650

乗る喜びと持つ喜びを叶える美しいモーターサイクル

W650は、1960年代に英国車のデザインを踏襲した流麗なスタイルで、当時の国内市場に大旋風を巻き起こした「W1」を現代の技術で再構成したバイク。1998年、名車に冠せられた「W」を受け継ぐモデルとして大きな注目の中デビューしました。エンジン形式こそOHVからSOHCに変わったものの、当時を思わせるエンジンとWの面影を見せる曲面デザインの車体は、今の時代には無い「日本のモーターサイクル」としての美しさを教えてくれます。べべルギア駆動の空冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブは、絶対的なパワーではなく、節度の効いた鼓動感と豊かなトルクでてライダーを急かさない余裕あるテイストが魅力。また、随所におごられた高品質なメッキパーツが雰囲気を高めており、ライダーの所有感を満たしてくれます。他にはない美しさと、一度走ればわかる懐の広いライディングフィールは、まさにW650ならでは。走る喜びから持つ楽しみまでを味わえる、バイク趣味人に最適の1台と言えるでしょう。

W650

KAWASAKI W400

普通二輪免許で満喫するW400ならではの心地よさ

W400は、W650の美しいスタイルはそのままに、エンジンをストロークダウンし399ccとすることで、普通2輪免許に対応したモデル。W650にくらべて車体サイズがコンパクトに設計されており、より親しみやすくなっているのが特徴です。空冷4ストロークSOHC4バルブ バーチカルツインエンジンは、W650と同じく空冷エンジンの美しさの象徴とも言えるフィンが刻まれたシリンダーと、横に寄り添うようなべべルギアタワーを備えています。メッキパーツの美しさやエンブレムの丁寧な作りなども同様で、400ccクラスとは思えない質感です。ただ、ライディングフィールは異なっており、トルクでおおらかに走るW650に比べ、W400は元気よくエンジンを回して走るスポーティなテイスト。決してアベレージスピードは速くないかもしれなませんが、バイクを操る楽しみをしっかりと味あわえます。フォトジェニックなスタイルの内側に、小気味良い走りを秘めたW400は、W650とはまた一味違う魅力を持っているモデルなのです。

W400

注目したいビンテージバイクスタイル

YAMAHA SR400

SR400

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ヴィンテージスタイルの定番

ヴィンテージスタイルの定番モデルといえば、なんといってもSR400。車両自体の人気ももちろんですが、カスタムパーツの豊富さも見逃せません。他のモデルに比べて圧倒的なラインナップで、ちょっと古めのルックスにも簡単に仕上げられます。長い歴史を持っていますが2008年まで継続生産されていたこともあり、古い年式のモデルでも比較的容易に維 持できるのも魅力。迷ったらSR、と言うのは間違いの無い選択です。

KAWASAKI ESTRELLA

ESTRELLA

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直立エンジンで独自の個性

Wシリーズ同様、エンジンが個性的なエストレヤ。直立シリンダーの空冷4サイクル単気筒エンジンは、W650/400とはまた違う美しさを持っています。 車種バリエーションも多く、前後ドラムブレーキ仕様や、鞍型シートを採用したクラシックなスタイルが純正で手に入るのも特徴です。また、現在はEFI化されて最新の排気ガス規制にも適合しているため、新車で買うことも可能。最も安心感のあるモデルと言えます。

HONDA CB400SS

CB400SS

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カフェレーサーが似合う一台

スポーティなルックスが魅力のCB400SSは、XR系をベースとしたエンジンを搭載しており、小気味良い走りのパフォーマンスを持っています。カスタム パーツの種類はSRなどと比べると少なくなってしまいますが、雰囲気あるスタイルや完成度は高い評価を得ています。また、中古車在庫では年式のわりにリーズナブルなものが多く、気軽に手に入れられるのもポイント。なお、初期モデルは始動がキックのみなので、購入時は注意が必要です。

SUZUKI VOLTY

VOLTY

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手軽に楽しむクラシカルバイク

丸っこいスタイルがかわいらしいスズキのボルティは、小柄で軽量なことから女性ライダーの人気が高かったモデルです。生産が終了してしばらく経ちますが、新車価格が安価だったこともあり、現在の中古車市場ではかなりお買い得な価格の在庫が豊富。手頃なカスタムベース車両としてもおすすめです。ただ、パーツを購入する際は、前後期でエンジン形式が大きく変わっているので注意が必要。この点に気をつければ、気軽にカスタムを楽しめます。

 

テイストとスタイルをもっともっと味わおう

こだわりの1台と送るゆとりあるバイク生活

バイクの楽しみは、速く走ることやテクニックを追求するだけではありません。のんびりとバイクを走らせ、美しいスタイルを愛でるのも楽しみ方の一つ。最先端を追い求めるのでもなく、華美な装飾を誇るのでもなく、自分のペースでゆったりとバイクを楽しむには、豊かなテイストと美しいルックスをもつヴィンテージスタイルのマシンたちは、最適な選択肢と言えるでしょう。Wシリーズをはじめとするこだわりのバイクたちとともに、あわてずに急がない、スローなバイクライフを楽しんでみませんか?