掲載日:2022年05月20日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
1967年から2006年まで約40年間販売され続けた、スズキの原付バイクの中で最もロングセラーとなったモデルがK50。
ピストンバルブ式の2サイクル単気筒エンジン、最高出力4.5PS、最高速度は80km/h(カタログ値)。スズキとして初めて通産省のグッドデザイン賞を受賞して人気を得ていた50M15-2をベースに、新機構を追加した実用モデルがK50だった。
初代はV型フレーム、リアフェンダーを分離した軽快なデザインを採用。さらに疲れにくいセミアップタイプのハンドル、安定感のあるボックス型シート、大きな荷物が積める丈夫な大型キャリア、駐車に便利なサイドスタンドなど、当時としてK50は最先端のビジネスバイクだった。
タフで経済的、パワーもあり実用性も高いことから人気を獲得したK50。その後、セル付きのK50D、兄弟のようなKS50なども登場した。
エンジンは定評のある空冷2サイクル単気筒、4段ロータリー式ミッションを継続しながら、1968年にはガソリンタンクやサイドカバーの形状などのデザインを一新。1976年にもガソリンタンクのデザインが変更された。1997年になると、レトロブームを受けて若者向けのモデル、コレダ・スポーツ50やコレダ・スクランブラー50なども誕生。K50が持つ新たな可能性を示した。
基本的な実用性は頑固に守りながら、メンテナンスフリー性や安全性などは時代に合わせて改良変更を重ねた。K50はビジネスバイク界の隠れた名車なのだ。
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