掲載日:2022年04月08日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
原付スクーターが全盛時代になる前、70年代前半は町中で女性が乗っているバイクといえば低フレーム&小径タイヤのファミリーバイクだった。1972年にホンダがシャリー、1973年にヤマハがチャッピーを発売。少し遅れて1976年にスズキがランディーを発売。実用性とファッション性の融合がランディ―の魅力だった。
小柄な人でも乗りやすい低めのシート、アンダーボーンフレームを採用。買い物などの際たくさん荷物が積めるように、大きなフロントキャリアとリアキャリアを装着。一方エンジンはスズキ自慢の2ストローク、リードバルブエンジンを搭載。坂道などでも余裕の走りを実現していた。
その後、ハンドクラッチ4段変速のランディーYL(ヤングレジャーの略)が登場。さらにオートクラッチミッション車&副変速機付きモデル、オートクラッチ3段変速車、オートクラッチ3段変速&ハンドブレーキ車などバリェ―ションを拡大。さらに2人乗りができるランディー55も登場。ユーザーの心をとらえた。
デザインも少しずつ変更。白色のシート、ライトやウインカーも四角に変更され、女性的なシルエットになった。スズキはその後、スポークホイールのカジュアルバイク「スージー」、直線を基調としたオートマチック2速の「ユーディ―」、森昌子がCMキャラクターとなった「ユーディーミニ」、レッグシールドとフラット・ステップが特徴的な「スワニー」など、ファミリーバイクを続々販売、6種29タイプまで拡大した。まさにスズキのファミリーバイク黄金期、その象徴がランディーなのである。
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