レトロバイク・グラフティ第72回YAMAHA MATE(ヤマハ メイト)1965年

掲載日:2022年01月21日 レトロバイク・グラフティ    

イラスト・文/藤原かんいち

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40年以上愛され続けた丈夫で便利なヤマハのビジネスバイク

ヤマハを代表するビジネスバイク「MATE(メイト)」が誕生したのは1965年のこと。50年代、日本では荷物の運搬に便利な実用車=モペットの需要が一気に広がり、ブームが起こっていた。そんな時代、後発のヤマハが作ったのがメイトだった。メイトの名前は愛称募集のネーミングキャンペーンによって決定。ちなみに「フォルテ」や「ドール」「パル」なども最終候補になっていたというので、もしかしたら「パル」は数年後に販売された「ロードパル」に使われたのかもしれない。

メイトと言えば60歳の以上の人なら知っているテレビCMの曲ヤマハメイトの唄がある。「乗ってる、乗ってる、乗ってるヤマハメイト♪」は印象的、CMでチンパンジーがメイトを運転する姿も衝撃的だった。

65年に発売されたメイトU、2ストロークエンジン用自動分離給油装置は世界初の装備で、メイト最大の特徴だった。71年にVメイトシリーズへモデルチェンジ。エンジンの吸気方式は市販車初のクランクケースリードバルブへ変更された。つづく73年にはオートマチック2段変速のモデルが登場。独自ジャンルの為、定着するまで時間はかかったが、チェンジペダルがないことから女性から高い支持を得た。

さらに新聞配達仕様の「ニューススメイト」。フロントサスペンションをテレスコピック式とした郵政仕様などもあった。その後4ストのTシリーズが登場。庶民の足、荷物を運ぶバイクとして完全に定着したが2007年、その役割を終えた。現在は、ビジネススクーターの「ギア」がその役目を果たしている。

ヤマハ メイト スペック
  • ■サイズ/全長 1805mm×全幅 630mm×全高 945mm ■エンジン/2ストローク単気筒 ■排気量/50cc ■最高出力/4.5ps/6500rpm ■最大トルク/0.52kgf・m/6000rpm

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