レトロバイク・グラフティ第24回 HONDA CHALY(ホンダ シャリイ)1972年

掲載日:2020年01月24日 レトロバイク・グラフティ    

イラスト・文/藤原かんいち

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レトロバイク・グラフティ第24回 HONDA CHALY(ホンダ シャリイ)1972年

変化しながら長く愛され続けた元祖ファミリーバイク

大きな特徴はビギナーや女性など幅広い層に向けて、気軽に乗れるファミリーバイクとして登場したこと。スカートをはいた女性でも乗車できる低床バックボーンフレーム、低いシート高、泥や小石から足もとを守るレッグシールド、小回りの利く前後10インチホイールなど、優しい機能が盛りだくさん。エンジンも同様に低・中速域で使いやすいように設定、信頼性の高いカブ系横型を搭載しているため耐久性も高く、燃費も良かった。買い物や通勤など、まさに足代わりに使えるバイクだった。

もう一つの特徴は、細かい変更を繰り返しながら、長く生き続けたこと。「カブトフェンダー」の名で親しまれていたフェンダーは鉄製から樹脂製へ、4本スポークから3本スポークへ軽量化を図った。さらにフロントバスケット付きにしたり、3速オートマチックミッションを組み合わせた「シャリイ・50AT」を作ったり、新ロータリーチェンジ機構を採用したり、セルスターターを付けたり…マイナーチェンジの宝庫。スクーター時代をいかにして生き残るか、必死だったことが伝わってくる。

さらに面白いのがCHALYは同じなのに日本語表記は72年型~は「シャリイ」、88年型~は「シャリィ」、95年型~は「シャリー」と3つもあること。変わり続けることで生き続けたCHALY。僕はキミを忘れない。

ホンダ CHALY スペック
  • ■サイズ/全長 1615mm×全幅 630mm×全高 960mm ■車重/72kg ■エンジン/空冷 4ストローク単気筒 ■排気量/49cc ■最高出力 3.5ps/7500rpm ■最大トルク/0.37kgf・m/6000rpm ■変速機・操作方式/フットシフト

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