掲載日:2024年05月24日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
2ストのスーパーヒーロー、ヤマハのRZ250と4ストV型エンジンのニューヒーロー、ホンダのVT250がバトルを繰り広げていた戦国時代。スポーツ性の高いシングルモデルが登場した。その名は、知る人ぞ知る、ホンダのCBX250RS。
前のCB250RSの後継モデルとして登場。大きな特徴は理想的な燃焼効率が得られる半球型燃焼室を放射状に配置、4バルブで実現したRFVCエンジン。
デュアルキャブレターシステムの採用、燃焼効率と吸排気効率を大幅に向上させたDOHCエンジンにより、低中速域の高いレスポンス性を発揮、高速域でのハイパワーも実現させている。
また、最高出力30PS、最大トルク2.4kg・mと、当時のシングルスポーツとしてはかなりハイスペック。さらに軽くて剛性の高いセミダブルクレードルフレーム、デュアルピストンキャリパー装着の油圧式ブレーキなどを採用、見た目はベーシックだが、高いスポーツ性を備えた魅力的なモデルだった。
ちなみに、RFVCシステムはオフロードモデルのXLR250RやロードのCBX125F、ハーフカウルのCBX250S、アメリカンのCBX250カスタムなど、250cc&125ccクラスの多くのモデルで使われた。
CBX250RSは内容的には素晴らしいのだが、同クラスのVT250Fの存在感と人気が圧倒的すぎたため、売上は思うように伸びなかった。いいバイクなので、生まれる時代が違ったら、人気が出ていたかも? そんなことを考えてしまう1台なのであった。
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