掲載日:2023年08月04日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
オイルショックなどもあり、燃費の良い4ストバイクがスポーツバイクの中心になろうとしていた70年代後半。2ストは一気に存在感をなくしていった。そんな時代に逆らうように現れたのがスズキRG250だった。
今回描いたのはRG250E、当時のカタログのキャッチコピーは『GPチャンピオンRGB500の熱き血潮を、見事に受け継いで登場。New RG250E-今、250ccの核心に立つ。』と書かれ、裏には『ここまで徹底してレーサーづくりの技術が注ぎ込まれたマシンは類を見ない。その走りはーーー大きく250の枠を越える。』のコピー。スズキのRG250Eへ対する並々ならぬ意気込みを感じるのである。
RG250Eの大きな魅力が力強い2ストパラレルツイン、パワーリードバルブエンジン。中高回転でのシビれるような吹け上がり、クォーーーーンと泣くような排気音がライダーの心をくすぐる。
そしてシャーシも専用設計のため軽量コンパクト。乾燥重量124kgの軽さとスリムなボディが相まって、加速も素晴らしかったという。また高い剛性を持ったセミダブルクレードフレームを採用することでコーナーリングが安定、スポーツバイクとしての高いポテンシャルを発揮した。さらに足回りは前輪ディスクブレーキ、星形キャストホイールの採用によって適度な弾性と高い剛性を実現している。
70年代後半の2ストスポーツと聞くとヤマハのRZ250を思い浮かべる人が多いが、実はRG250Eは隠れた名2ストスポーツバイクなのである。
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